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うちの子どんな子かわいい子、おれのあの子はかわいい子29




※酔っ払い注意




「カカシさん?」
途中からカカシの異変に気がついたイルカはカカシに声を掛けた。
カカシの表情は例えるならば、恍惚としており幸せそうで、にこにこと笑っている。
楽しそうなのはいいことなのだが、如何せん、目の焦点が合っていなかった。
「大丈夫?」
心配そうにカカシの顔を覗き込むと、にこーっと笑い返される。
そしてカカシは立ち上がったのだが、足元がふらふらとして覚束ない。
いわゆる、千鳥足というものだ。
「大丈夫大丈夫。」と答えているつもりらしいが、舌足らずな感じだ。
カカシがビールを飲んでいたのを見ていたので、イルカでもカカシが完全に酔っていると分かった。




イルカは慌てて下駄を履きなおすと倒れそうなっているカカシを脇から支える。
「しっかりして!カカシさん!」と呼びかけてはみるものの、聞こえているのか聞こえてないのか、カカシはふらついていて一人では立てない様子だ。
だが支えているイルカも、またふらついていた。
「お、重い〜。」
カカシはイルカの体重を遥かに超えていて、作られている筋肉質な体は鋼のように固く、ずっしりとしている。
その体がイルカの小さい体に圧し掛かってきているのだ。
おまけにカカシは歩こうとはせずに、イルカを抱きしめてきたりしている。
「カカシさんってば!」
もう帰るしかない。
そう決心したイルカは酔っ払ったカカシを支え、酔っ払ったカカシの妨害を切り抜けて非常に時間を掛け、どうにかこうにか、やっとのことで家に辿り着いた。



家に着いたイルカは、もうくたくただった。
カカシを支える手にも力が入らず、よろめいている。
「カカシさん、家に着いたよ。」
にこにこと笑っているカカシを家に押し込む。
「ほら、靴脱いで!」
「はーい。」と返事をするカカシは子供のようだ。
相変わらず、ずっと笑っている。
・・・なんていうんだっけ、お酒を飲んで笑う人?
機嫌よく笑っているカカシを見てイルカは考える。
ああ、そうだ、笑い上戸って言うんだっけ。



ベッドに導くとカカシは、ぽすっとベッドに倒れこんだ。
「あー、気持ちいい〜。」
目を閉じてベッドの上で手足を伸ばしている。
「カカシさん、何か飲む?」というイルカの声も聞こえてはいないようだ。
とりあえず酔っ払いには冷たい水だと思ったイルカは冷蔵庫から、カカシが買っていたミネラルウォーターを取り出し、コップに注いでカカシの元に持っていく。
「お水だよ、飲める?カカシさん。」
ベッドに倒れこんでいるカカシを軽く揺するとカカシは、うっすらと目を開けてイルカに微笑んだ。
その微笑が普段のカカシと違いイルカは、どきっとしてしまった。
艶やかなんて知らないが、そんな言葉が浮かんだ。
まるで恋人に向かって誘うように笑っている風に見える。
・・・なんていうか、こういうのを色っぽいっていうのかな?
男性に対して、色っぽいは変だとは思ったのだが正に、そんな感じの微笑だった。



「ん〜、飲めない〜。」
酔っ払っているカカシはイルカに両手を伸ばしてくる。
「飲〜ま〜し〜て〜。」と脇にいるイルカの体に手を絡ませてきた。
「わあっ!」と声を上げたイルカはカカシに引っ張られて、ベッドの上の倒れこんでしまう。
辛うじてコップの水は零れることを防げた。
カカシはイルカの体に手を絡ませたまま、器用にイルカの手からコップを奪い水を飲んでいる。
水を飲み終わるとコップを床に抛ってしまった。
「あ、コップが・・・。」
起き上がって、床に落ちたコップを拾おうとしたイルカだったがカカシに強く制止された。



「行っちゃ駄目〜。」
「でも・・・。」
正面からカカシに抱きすくめられたままベッドに倒れているイルカであったが、起き上がろうとして強い力で逆に拘束されてしまった。
抱きしめるカカシの腕は力が強く、イルカの力では振り解けない。
「ああ、・・・・・・カ。」
陶酔しているような声でカカシが誰かの名を呼んだのだがイルカには聞き取れなかった。
とろんとして目をしたカカシは嬉しそうに笑う。
「・・・・・・カカシさん?」
顔を上げるとカカシに唇がイルカの額に降りてきた。
ちゅっと音がして、それがキスだと分かる。
「なっ、何して・・・。」
今まで手を繋いだり、抱きしめたり抱きついたり、としたことはあったのだが、こんなことは初めてだった。



カカシさんにキスされるなんて・・・。



カカシの唇はイルカの額、瞼、頬、鼻先と顔中に降ってくる。
突然のカカシの行動に愕然としていたイルカであったがカカシの行動の意味が解らず、恐怖だけが先立ってしまった。
「ふざけてるの?や、やめて・・・。」
酔ったカカシがイルカにキスをするのは、どういうことなのか・・・。
カカシから逃れようとイルカは試みたのだが、カカシの力が圧倒的に強すぎて逃れることができない。
「ねえ、カカシさん!」
カカシに呼びかけた声が震えていた。
しかし、カカシはイルカの声が聞こえないのか止める気配は微塵も見せない。
カカシの唇が、だんだんと下に降りてきた。
キスが頬、顎、顎下へと降りていく。
そして首筋、耳朶にキスされると、軽い痛みを感じだ。
噛み付かれるような、吸われているような・・・。



こんな体験はイルカの人生の中で初めてなので、何が自分の身に起こっているのか全く解らない。
ただ・・・。
自分の意思を無視され、自分の適わぬ強大な力で押さえつけられ、何か未知なる体験をしていることだけは理解できた。
心臓が自分の中で暴れるように音を立てて動いている。
今はカカシが怖かった。
何をされているのか考えると体が震える。
ふとカカシの拘束が一瞬だけ緩み、イルカはカカシの腕の中から逃れようとしたのだが手首を掴まれて、あっさりとベッドに引き戻されてしまった。
今度は後ろから抱きしめられる。
背後からイルカの項にカカシが口付けているのが分かった。



本当ならカカシに抱きしめらると安心するのに・・・。
傍にいると嬉しいはずなのに・・・。
今は、ただただ怖いだけだった。
こんなこと止めてほしいのに、カカシは止めてくれない。
酔った勢いでイルカに、何故、こんなことをするのか解らなかった。
安心できる存在だったカカシが、恐怖の対象になっている。
やめて、と叫びたかったが体が震え、極度の緊張からか声が出ない。
どきどきと激しく波打つ心臓は破裂してしまいそうだった。





不意に総てが終わった。
カカシの手から力が抜けてイルカを抱きしめていた腕が、ぱたっとベッドの上に落ちる。
今のうちに、と思ったイルカは未だ、震えている体を叱咤しベッドから降りてカカシを振り返ると・・・。
カカシは目を閉じて、ぐっすりと眠っていた。
安らかな顔で。



はあ、と大きく息を吐き出したイルカは、その場にへたり込んでしまった。
体全体から力が抜けて立っていられない。
足は、がくがくと震えて手も震えが止まらない。
カカシが着せてくれた浴衣は、めちゃくちゃに着乱れていた。
自分で自分を抱きしめて、宥めてみるも上手くいかない。
震えながら肩で息をしているイルカは・・・。
健やかに寝ているカカシを見つめ、必死で自分を落ち着かせていたのだった。





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