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台風少年5




イルカが女装(変装)しています






カカシは任務の報告も終わり家路に急いでいた。
今日は帰ってすぐ寝ないとね、夜また任務を受けているし。
でも、家には何も食べ物がないし、飯でも食べて帰ろうと繁華街に程近い、飲食街に立ち寄ることにした。
繁華街は人で賑わっている。
どの店に入ろうかとブラブラと歩いているとカカシの目にとんでもないものが飛び込んできた。
濃紺のワンピースを着ているイルカ。
結った髪にはフリルをあしらったリボンを、ワンピースには白いレースのエプロンを付けている。
スカートの丈は膝上十センチくらいで、黒のストッキングに黒のエナメルの靴を履いていて、どこからどう見ても女の子にしか見えない。
そして多分、お客であろう男性に「いらっしゃいませ。」とか「また来てください。」と言って頭を下げている。
声も普段のものとは違う、高めの声だった。
チャクラを感じるわけではないので、変化ではなく変装らしい。






「イ、イルカ?」
自分の名前を呼ばれてイルカは振り向いた。
「はい。・・・あ!」
一瞬、イルカは驚いたものの、すぐに笑みになり「いらっしゃいませ。」と言ってきた。
笑みは、所謂、営業スマイルである。
何となく、カカシはむかっときた。
つかつかとイルカに歩み寄ると、
「何してんの?」
と不機嫌丸出しの声が出てしまった。
「何、その格好?まるで女の子じゃないか。あ、おまけに化粧までしてる!」
カカシの剣幕に驚いたのか、イルカは一歩下がった。
「ど、どうしたのさ?あのさ、落ち着いてよ。」
カカシはイルカが後ろに下がったのが気に入らなくて、一歩イルカに近寄った。
更に下がろうとするから、カカシは無意識のうちにイルカの腕を掴んで自分の方へと引き寄せた。
「声だって作ちゃって変だよ。」
カカシの言葉に、今度はイルカがむかっとしたようだ。
「変だなんて言うことないだろ。これは任務なんだから。」
「任務〜?」
「そうだよ、この姿でお店のウェイトレスしてるだけ。女の子にならなきゃいけないんだから、化粧もするし声だって変えるよ。」
声帯模写なんて忍びなら普通だろ、と主張する。
「それに変装なんて、忍びの基礎の基礎だし。」
「それはそうだけど。」
カカシは言いかけたが、やはりイルカの今の姿を見ると、どうにもイライラとしてくるのを抑えられなかった。
「でも、こんな任務受けなくてもいいじゃない。」
「任務を選り好みすることはできないよ。」
イルカはそう言い、任務に戻るから腕を離して、とカカシから腕を取り返そうとした。
「ちょっと腕が痛いってば。ねえ!」
しかし腕は、ちょっとやそっとでは腕は離せそうにない。
とりあえず、カカシはイルカよりは力がある。



「やっぱ駄目。」
カカシは首を振った。
「こんな任務キャンセルしなよ。」
「無茶言うなよ。できるはずないだろ。」
「俺がしてやるから。」
「そんなの、お断りだ!」
イルカが遂に大声をだした。
「勝手に人の任務に口出すなよ。」
「だって、この店の客、男限定じゃない。」
「男の人ばっかりだけど、いかがわしい店じゃなくて、ちょっと一緒に遊んだり、ご飯食べさせてあげたりするだけだ。」
イルカの発言を聞いて、カカシの眉が釣り上がった。
「それが駄目だっての!」



カカシとイルカが騒ぐものだから、繁華街が近いこともあり自然と人の輪ができる。
傍目には強そうな忍びが、か弱い女の子に、酷いことをしそうになってるように見えなくもない。
また、カカシとイルカの大声でする会話も誤解を生んでいた。
「やめて、離してよ。」
「駄目に決まってるだろ!こっちに来なさいって。」
「いやだってば、腕が痛いから離して。」
どこかに連れて行こうとする忍びに抵抗する少女。
どう見てもいい雰囲気ではない。
周りの野次馬も少女を助けてはやりたいが、忍相手では手を出せないでいた。
「いいから来るんだ。」
「いやだ!」
そんな中、人ごみの間から一人の忍が現れた。
「なんだなんだ、どうしたってんだ。」
何かあるのか、と言いかけた忍はアスマだった。
目の前の光景に目を奪われて言葉を失っている。
「あ。アスマ。」
最初に気づいたのはカカシだった。
「ちょうど、いい処に来た。あのさ、イルカが・・・。」
「カカシ。お前、イルカに何してんだ?」
「え?」
アスマの低い唸るような声にカカシは、ふと周りを見回した。
結構な数の人垣ができている。
その人垣は自分とイルカを中心としているようだ。
「え、えーと。」
「何してるんだって聞いてんだよ。」 いつになくアスマの怒った様子にカカシは自分が何をしていたか、思い出した。
今の、この場面では、どう見ても自分が悪役である。
「いや、その。イルカが、こんな格好してるから誰かに連れ攫われたりしないかと。」
それにアスマが心配するんじゃないかと思って、というカカシのいい訳は、どうも上手くない。
「ほほう。で、いつまで腕を掴んでいるつもりだ。」
「えっ。」
カカシが、ぱっと腕を離すと、イルカはアスマの元に駆け寄った。
「アスマ兄さま。」
アスマは「もう大丈夫だからな。」とイルカの肩を叩く。
「イルカがおかしな任務を受けたようだと三代目に言われて来てみれば、本当におかしなことになってるし。」
カカシをジロリと睨みながらイルカに言う。
「イルカ、着替えてこい。任務は終了だ。」
「え?何でですか。」
イルカが少し驚いて聞く。
「この任務は手違いだったらしい。他のくの一がやる予定だった。」
だから早く着替えてこい、とアスマに再度促されてイルカは店の方へと服を着替えに走って行ってしまった。
人垣は事態が収束されたらしいのが分かると徐々になくなっていった。



「さてと、カカシ。」
イルカがいなくなってから、アスマはカカシの方へ向き直った。
「何をしていたのか、詳しく話してもらおうか。」
「何って・・・・・・何だろ?」
カカシは考え込む。
「イルカのあの格好見て、イラッときたんだよね。」
あー、もしかして、これって、とカカシの目が急にキラキラして言った言葉が。
「嫉妬?」
「はあ?」
「いやさー、イルカが他のヤツといるのがヤダから、多分嫉妬じゃないかなーと。」
「マジかよ。」
アスマが肩を落とした。 「いいじゃーん。多分だから、もしかして違うかも知れないし。」
さっきの騒ぎはなんのその、カカシは陽気に言った。
「違うことにしてくれよ、三代目に何て言ったらいいのか分からん。」
難しい顔をするアスマにカカシは笑った。
「それよりさ、イルカが来たら昼飯食べに行こうよ。この前は三人で行けなかったしさ。」
「まあ、そうだな。」
アスマは三代目への報告の件は、ひとまず忘れることにして。
「んじゃ、旨いとこ行くか。」
「だね。」
そんな二人の処へイルカが戻ってきた。
「お待たせしました。」
化粧を落として、忍服で、いつもの声に戻っている。
「イルカ、これから飯に行くぞ。」
「やっぱり、これがイルカだよね。」
口々に言われて、イルカは目をぱちくりとしていたが。
「はーい。」
と元気よく返事をして嬉しそうに二人の後に付いて行った。



台風少年 4
台風少年 6






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