AIで普通の動画を3D動画に変換する


花の咲く色 2



「イルカ先生!」
夕方、仕事が終わったカカシさんがアカデミーまで迎えに来てくれた。
「あ、カカシさん」
カカシさんを見ると自然に顔が綻ぶ。
頬が緩んでしまう。
「カカシさんも、もう仕事が終わったんですね」
「はい」と言ってからカカシさんが控えめに言ってきた。
「実は、アスマと紅に飲みに行かないかと誘われて」
「あ、そうなんですか。行ってらっしゃい」
カカシさんも上忍の付き合いがあるだろう。
アスマ先生と紅先生は同じ上忍師仲間で、仲がいいみたいだし。
「違いますって」
慌ててカカシさんが手を横に振った。
「俺だけじゃなくて、俺とイルカ先生が誘われたんですよ」
「俺も?いいんですか」
上忍の人たちの中に入るのは、ちょっと気が引けるなあ。
「もちろんです、イルカ先生が行かなきゃ俺は行きません」
「そうですか」
折角だし行こうかな。
アスマ先生と紅先生は、丸っきり知らないって訳じゃないしね。
俺はカカシ先生に伴われて、アスマ先生と紅先生と飲みに行くことにした。



誘われて飲みに行ってテーブル席に座った。
カカシさんは俺の隣で、俺の正面は紅先生、カカシ先生の正面はアスマ先生。
「お疲れ様です」
まずはビールで乾杯。
冷えたジョッキに口を付けて、ビールをごくごく。
美味しい〜、幸せ〜。
一日の疲れが取れる感じだ。
「イルカ先生、何を食べますか?」
メニューを広げたカカシさんが俺に気を遣ってくれる。
「皆さんと同じものでいいです」
あんまり好き嫌いないし。
「んじゃ、適当に注文しますね」ってカカシさんが料理を注文してくれたんだけど。
俺の好きなものばっかりだった。
いいのかなあ・・・。
ちらりとアスマ先生と紅先生を見ると特に何も不満はなさそう。
ってか、二人も適当に好きなものを注文していた。
・・・なら、いいか。
ちびちびとビールに口を付けながら俺は目の前の紅先生を見た。
美人。
隣のアスマ先生を見る。
生えている髭の所為か、貫禄がある。
ふと思って紅先生に聞いてみた。
女性の視点からのセクシーって、どうなのかなって。



「紅先生」
「なあに、イルカ先生」
お酒の入った紅先生は砕けた口調。
にこにことしている。
「ちょっとお聞きしたいことがあるんですが」
「何でも聞いて」
身を乗り出してきた。
「あのですね、アスマ先生ってセクシーだと思いますか?」
「・・・セクシーって。イルカ先生、もう酔ったの?」
普段は、そんなこと言わないわよね、と紅先生が柳眉を潜める。
「ぶはっ!げほっげほっごほっ」
急に隣で咳き込むような声がして、横を向くとカカシさんが派手に咽ていた。
カカシさんの真ん前のアスマ先生の顔からは、ビールと思しき液体が滴れている。
「大丈夫ですか?」
お店の人にお絞りを貰って、急いでアスマ先生を拭いて。
咽ているカカシさんの背を摩る。
「どうしたんですか、カカシさん」
どうやら、カカシさんが口に含んでいたビールを噴いたらしい。
そしてアスマ先生の顔に運悪く、噴いたビールが直撃した。
でも、なんで?
「本当なら怒るところだが」
アスマ先生は非常に渋い顔。
「今日はイルカに免じて許してやる」
「・・・悪い。不意をつかれて油断した」
俺に免じてって、俺、何かしたのか?
「まあまあ、イルカ先生。放っておいていいから、男どもは」
紅先生は一蹴し、俺の質問に答えてくれた。
「思ったことないわ。どっちかっていうとアスマは、おっさんって感じだし」
ふーん、おっさん・・・。
だったら、カカシさんはどうだろう。
「カカシさんはどうですか」
「カカシ?問題外の守備範囲外だから、そんなこと欠片も思ったこともないわ」
興味がないのって、さらり。
女性の紅先生から見たら、アスマ先生もカカシさんもセクシーには見えないってことでいいのかな。
考えていると俺の隣でカカシさんが、また咽ていた。
ビールを噴くのは辛うじて堪えたようだったけど。




軽く飲んで食べて、解散した。
カカシさんと俺は、お付き合いしている今は一緒に住んでいるので、同じ家に帰る。
俺の家で同居中。
「今日は、いったいどうしたんです」
アスマ先生と紅先生を分かれて、二人で並んで歩いているとカカシさんが尋ねてきた。
「あんな質問を突然するなんて」
「えーっと、あんな質問て?」
「セクシーなんて、どこで覚えてきたんですか」
・・・それはカカシさんが毎朝のように俺に言っている言葉でしょうが。
「なんで、あんなこと訊いたんですか」
「えーっと、な、なんとなく」
「なんとなく〜?」
じとーっとした目でカカシさんが俺を見てきたけど、知らない振りをした。
で、家に着いて。
風呂に入って寝る準備。
「イルカ先生は明日はアカデミーですか?」
カカシさんは俺の明日の予定を必ず確認してくる。
「明日はアカデミーと夕方から受付です」
「俺は明日も子供たちと任務です」
「頑張ってくださいね」
「はい」
嬉しそうに言ったカカシさんがベッドの上で俺を手招きする。
その上半身は何もない。
最初の頃、一緒に寝たときはカカシさんはパジャマを上下、着ていた記憶があるんだけど。
いつから上を着なくなったのかな?
「そろそろ、寝ましょうか」
「・・・はい」
布団に潜り込むとカカシさんが俺の体に腕を回して抱え込む。
抱き枕みたいな感じで。
「ああ、イルカ先生だ」
ぎゅっと抱きしめられて。
満更でもない。
抱きしめられて寝る、心地よさを覚えてしまった。
人の体温は安心する。
「あの、カカシさん」
カカシさんの腕の中で俺は、さっきの疑問を口にした。
「カカシさんって、最初はパジャマ着ていませんでしたっけ?」
「ああ、そう言えばそうでしたね」
あっけらかんとカカシさんは言う。
「イルカ先生と抱き合って寝るのに、少しでも近い方がいいなと思ったので」
布一枚でもないほうがね。
となると、俺の上半身脱いだ方がいいのか、もしかして。
因みに俺は上下、ばっちりパジャマを着ている。
「あ、イルカ先生はお腹が弱いので、ちゃあんとパジャマは着ていてくださいね」
俺の心を読んだのか、カカシさんは。
ふふ、と笑ったカカシさんは俺の額にキスをする。
「おやすみなさい、イルカ先生」
目を閉じると、すぐに俺は眠りに落ちたのだった。





花の咲く色 1
花の咲く色 3




text top
top