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青春時代 5



あっという間に三日が過ぎた。
三日目は俺が元気になったので二人で買い物に行ったりした。
家の食料を買出したり、冬が近いので冬物を揃えたり。
ふと目に止まったマフラーをカカシに贈ることにした。
看病してくれたお礼に。
明るい色合いだからきっとカカシに似合うだろう。
カカシが傍を離れた隙に急いで買う。
簡単に包装してもらって、見つからないように他に買ったものの間に忍ばせた。
家に帰ったら渡そう。
そして喜んでくれるといい。



それから昼ご飯を食べたり、またアイスを食べてみたり。
楽しく過ごした。
なんだか、デートみたいだった。
男同士でなんだけど。
カカシにそのことを告げると。
嬉しそうに笑った。
「俺もそう思うよ。これってデートだよね。」
「でも男同士だよ?」
「でも好きな者同士でしょ?」
確かにカカシのことは好きだけど。
でもさ、友達じゃないの?
「友達じゃないよ。」


はっとして振り返るとカカシの真剣な瞳があった。
顔も真剣。
初めて真剣なカカシを見たけど、すごく男前だった。


「イルカのこと、好きなんだ。」


告白された。
夕日が照る公園で。
お互いに見つめあったりして。




くくくっと俺は思わず笑ってしまった。
「カカシ〜、冗談言うの、巧いね〜。」
今度女の子に言ってあげなよ、とアドバイスした。
「その顔で言ったら、一発で落ちるって。」
なおも笑っていたら、カカシは肩を竦めた。
「やっぱりね、そう言うと思った。」
「え?」
「いいのいいの。今のイルカには解らないと思ってたから。」
「なんのこと?」
「大人になれば分かるよ。」
カカシに軽くあしらわれて、ちょっと面白くない。
「子供扱いするな。」
「イルカは子供でしょ。」
カカシは楽しそうに腕を伸ばしてきて、俺の体に絡ませた。
必然的に引き寄せられる。



「この子供に俺、癒された。」
「はあ?」
「そんで、好きになった。」
カカシの呟くような独白。
「最初に見た時の後ろ姿、結った髪がぴょこぴょこ揺れていて可愛かった。」
俺に絡まっていた腕の力が強くなる。
「顔を覗いて見たら、まだ子供だったけど。一発で惚れた。」
だって超好みだったんだ〜と。
「俺、男だよ。」
念のために言ってみた。
「知ってる。直ぐに分かったよ、そんなの。でも、いいの、好きなんだから。」



「ねえ、イルカ。」とカカシは俺の顔を真っ直ぐに見た。
「俺ねえ、これからさ。遠くに長い期間の任務に行く。」
「えっ!」
何を突然・・・。
「その任務に行くから、準備期間として今日まで休みを貰ってるの。」
急なことで俺は何も言えない。
「イルカと過ごせて楽しかった。これからの任務頑張れそうだよ。」
嬉しそうに言ってるけど。
俺は何を言えばいいんだろ。
カカシに、何て言えば。
「その任務が終わったらね。今度はずーっと里にいられるんだ。」
イルカと一緒にいられるよ。
無邪気に笑って言ってるけど。



俺と一緒にいられるように、って。
「任務に行くのは、俺のせい?」



だってカカシほどの上忍が行くくらいの長期の任務って。
どう考えたって、その任務は危険度が高いだろう。
生還率は低いだろう。
そんな任務に行ったりしたら・・・。
「ううん、違う。」
カカシは首を振り、きっぱりと言い切った。
「俺のためだよ。」


「カカシのため?」
「そうだよ。俺のため。俺がこれから生きるため。」
カカシは俺に言い聞かせるように優しく言う。
「イルカといることで俺は生きられるから。」
だから気に病むことはないよ、と。
「カカシ。」
俺は言うべき言葉が見つからなかった。
ただ、悲しかった。



「だからね。」
カカシは目の前で何かの印を素早く切った。
切った後に、カカシの右手の人差し指の先が黄緑色に光る。
光った指先を俺の額に押し当てた。
すっと何かが俺の体に入り込む。
「何?」
「お呪い。」
カカシが、ふふと笑って俺の額にキスをした。


「俺が帰ってくるまでイルカを守る、お呪いをしたの?」
「どんな?」
「秘密。」
カカシが口元に人差し指を立てる。
「守らなきゃいけないときに術は発動するよ、特に危険はないから。」
「や、やだよ。自分の身ぐらい自分で守れるから。」
「うん、知ってる。でもね、まあ、保険かな?」
ひらりとカカシは俺から離れた。
「そのお呪いは次に会った時、俺がイルカの額にキスしたら解けるよ。」
「カカシ。」
「もう行かないと。」
カカシの背に夕日があり、逆光で顔が良く見えない。



「待ってよ。」
「待てない。」



これ以上イルカといると離れられないから。
カカシの声が風にのって聞こえてきた。
「俺のいない間、元気でね。怪我もちゃんと治すんだよ。」
「待って。」
俺は急いで、あの包みを取り出した。
「これ、看病してくれたお礼に渡そうと思って買ったんだ。」
せめて受け取ってよ、と叫ぶと。


「ありがとう、イルカ。」
耳元でカカシの囁き声が聞こえたかと思うと。
俺の手から包みは消え去り。
カカシの姿も消えていた。




青春時代 4
青春時代 6



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