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いや、おはようございますじゃなくて・・・。
「い、今、何時?」
はっとして控え室に壁に掛かっている時計を見ると既に夜の時間帯。
何時間、寝ていたんだ、俺はー!
大声で叫びたくなってくる。
仕事の途中で寝るなんて以ての外、社会人に有るまじき行為だ。
社会人てか、仕事をしている忍者だが。
それに、またまた、はっとして手を見た。
書類がない!
火影さまに言い付かって書類を届けに来たのに紛失?
さーっと顔から血の気が引いた。
仕事中に熟睡して、大事な書類を失くすって最悪じゃないか・・・。
どうしよう、書類捜さなきゃ、火影さまに謝らなきゃ。
頭の中で考えが、ぐるぐると目まぐるしく回っている。
最初に何をすればいいんだろう。
ああ、混乱してきて判断がつかない〜。
と思っていたら頭の上から声がした。
「まあまあ、落ち着いてください」
あ、俺ってば、未だカカシ先生とくっ付いていた。
慌てて離れるとカカシ先生は心なしか悲しそうな顔になった。
「そんなに警戒しないでくださいよ〜」
まだ、何もしませんから〜って。
・・・まだって、何をするつもりなんだ?



カカシ先生は俺が隣に座ったのを確認してから話し出した。
「俺が控え室に来たらですねえ、なんとまあ」
カカシ先生の顔がニコニコになった。
「イルカ先生が寝ていたんですよ、座ったままで」
座ったまま・・・。
そうだ、控え室のソファーがあんまりにも、ふかふかで気持ち良くて目を閉じたら開かなくなってしまったんだ。
つまり、寝たってことになるんだけどね。
「疲れた顔してソファーにもたれ掛かってましてね。俺が隣に座ったら、かくんとなって寄り掛かってきたかと思ったら膝の上に落ちていっちゃって」
カカシ先生が俺の頬を、ちょんと人差し指で突いた。
「ちょっと無防備ですよ、イルカ先生」
面目ない。
俺は項垂れた。
仕事中に寝てしまったこともだが、いくら里中とは居眠りするなんて忍者としてどうかと思うよな。
反省・・・。
「まあねえ」
カカシ先生が俺を慰めるように肩を叩いてくれた。
「見つけたのが俺でよかったですよ〜。寝ているイルカ先生にときめいちゃいましたけどね」
「はあ」
「手に持っていた書類は宛名が記してあったので、そいつに渡しておきました」
「えっ」
顔を上げるとカカシ先生の顔が間近で、ぶつかりそうになる。
「渡して・・・」
「はい、偶然にも控え室にやって来たのでイルカ先生の持っている書類を手渡して退散してもらいました」
「そ、そうですか」
渡したことを火影さまに報告もしないといけない。
するとカカシ先生は俺の心を読んだように頷いた。
「火影さまには俺から報告しておきました」
「それは申し訳ありませんでした」
でも、俺、カカシ先生の膝を枕にして寝ていたはずだよな。
カカシ先生、動けなかったはずじゃ。
「ああ、それは分身で」
なるほど。
ともかく、ほっとした。
書類は無事に渡すべき人に渡されて、火影さまに報告も済んでいたと。
・・・俺がやった訳じゃないけど。



「はああ」
なんだか脱力して、ぐったりしてしまった。
俺の知らないところってか、眠っている間に総て終わっていたのだ。
とはいえ・・・。
俺は、よっこらしょと立ち上がった。
「どこに行くんですか?」
カカシ先生に呼びとめられる。
振り返ると不審そうな顔したカカシ先生。
「どこって・・・。残っている仕事をしに行きます」
まだまだ、やることあったはず。
「あのねえ、イルカ先生」
カカシ先生が盛大に溜め息を吐いた。
「まだ、仕事する気なの?」
呆れた声だった。
「まだって・・・。仕事が残っていたらやるまでです」
再び、カカシ先生は溜め息を吐き俺を、じっと見詰めた。
「仕事をきちっとこなすのもいいですけどね」
カカシ先生の片目が俺を捕らえている。
「休むことも大切ですよ」
それは分かっている、とっても。
「火影さまには断っておきましたから、今日はもう帰りましょう」
「え、火影さまに?」
何、言ったんだ、カカシ先生。
今度は俺が、じっとカカシ先生を見るとカカシ先生は、がしがしと頭を掻いた。
「いやね、イルカ先生が忙しい理由は俺みたいな新しい人間が来たために発生した事務処理とか諸々の雑務が一気に押し寄せてきたからでしょ」
・・・それは強ち間違っていないので否定できないが。
「それは毎年のことですから」
そんなの仕方ない。
別にカカシ先生が罪悪感なんて感じる必要はないんだ。
「気にしないでください」
カカシ先生に微笑んでみた。
俺を見ていたカカシ先生は、ひどく苦しそうな顔をしている。
苦虫を噛み潰したような、そんな顔。
そして言った。
「気にしないはずないでしょーが」
すくっと立ち上がると俺の手を引いた。
「帰りますよ」
「わっ」
強い力で手を引かれてバランスを崩す。
強引に引っ張らながらカカシ先生について行く。
「帰るって火影さまに言わないと」
「それは俺が言ってありますから大丈夫です」
「他の人にも・・・」
同僚とかにも。
「全部、連絡済みですから心配無用です」
何を言ってもカカシ先生が先手を打ってくる。
「だいたいねえ、イルカ先生は働きすぎですよ。もう一週間も寝る暇もないほど忙しかったんでしょ」
何故かばれている。
「火影さまにもイルカ先生をちゃんと休ませるように言っておきましたから」
さ、飯食べて早めに寝ましょ、とカカシ先生はうきうきしている。
この流れじゃカカシ先生と飯を食べることになりそうなので阻止しなきゃ。
カカシ先生と関わらないようにしないと・・・。
「じゃ、じゃあ、一人で帰りますから。飯も一人で食べますから。手、離してください」
そう言ってみたものの、カカシ先生は聞いてない振りをして俺の手を離してはくれなかった。




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