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Time is money 12





カカシが自分に口付けをしている。
何が起こっているのか分からず、イルカは硬直してしまう。
口付けって一般的に言えば、キスだよな?
キス!
目を大きく見開いたイルカの目にカカシの顔が大きく飛び込んでくる。
カカシはイルカが抵抗しないのを、告白に対しての了承と受け取ったのか、更に口付けを深めようをしてイルカの体を自分の腕で胸の中に抱きこんできた。
「ちょ、ちょっと待って。」
なんとか状況を把握したイルカがカカシの胸を押し返すと、嫌々ながら口付けを中断したカカシが、むっとしたようにイルカを見る。
「どうしたんですか?イルカ先生。」
「ど、どうしたって、だって。」
「何か俺に、ご不満でも?」
「ご、ご不満なんて、とんでもないです。」
イルカが、ぶんぶんと首を横に振るとカカシは満足したように再び、口を寄せてくる。




「だから、ちょっと待ってくださいって。」
渾身の力でカカシの顔を押さえて、イルカはカカシの行為を止めさせた。
「もー、イルカ先生。今、いいとこなのに。」
カカシの文句を聞き流し、構わずイルカは質問する。
「何で俺が五代目とお酒を飲んだの知ってるんですか?」
「ああ、それね。」
肩を竦めたカカシは答えた。
「イルカ先生から、お酒の匂いがすごくしていて。そのお酒の匂い、俺も以前に飲まされて匂いに覚えがあったから。」
「そうだったんですか。」

「うわ言でイルカ先生が『五代目、もう飲めません。』って言ってるし。念のため、忍犬に五代目のところに確認に行かせたら、俺の予想通りドンピシャだったしね。」
「なるほど。」
「あの五代目のお酒、本当に悪酔いしますからねえ。」
「そうですよね、イズモもコテツもギブアップしてましたし。俺も二日酔いだし。」
「ああ、そういえば俺も二日酔いになりましたよ。」
「カカシ先生もですか?」
「ええ、全く、五代目ときたら・・・。」
和やかに会話が続いたのだが、カカシがはっとしたようにイルカを見て眉を顰めた。
話が脱線した、と思ったらしい。
「違うよ、イルカ先生。今は五代目のお酒の話じゃなくてですね。」




「あ、ところで、どうやって俺の家にカカシ先生は入れたんですか?」
カカシが話を元に戻そうとしたのだが、イルカの質問で再び話は脱線した。
入ったことを責めているのではなく、純粋にイルカは疑問だったのだ。
カカシ先生が家に入ってくれたことで自分を介抱してくれている訳だし、とイルカは素直にカカシに感謝している。
「俺の家の鍵、どうしたんですか?」
「ああ、それはですね。」
カカシは説明する。
「前に一回だけイルカ先生を家まで送ったことあったでしょ?」
「あ、はい。」

送ったというか任務に出るカカシが、ついでだから途中まで一緒に、とイルカの家の前まで来たのだ。
「その時、イルカ先生、ベストの巻物を入れているポケットの一つから鍵を取り出すの見たから、それを覚えていたんですよ。」
普段、イルカは任務に出ない時は家の鍵をベストのポケットに入れるのが習慣になっていた。
「よく覚えていましたね。」
イルカは感心して言った。
「俺なんて、そんな些細なことは、すぐに忘れてしまいそうです。」
「だからさ。」
カカシは自分の額を、こつんとイルカの額に当てる。



「俺はイルカ先生のことなら何でも分かるの。」
言われた言葉の意味を考えて、どきどきしてしまったイルカはカカシと視線を合わせていられずに下を向いてしまう。
続けてカカシは驚くべきことを告白した。
「昨日、イルカ先生が俺の前で知らない女性と仲良さ気にして、どんなに俺が胸を焦がしたのか知らないでしょう?」
「仲良さ気って。だって、同僚ですから。」
口篭りながらイルカは上目遣いでカカシを伺う。

「まあ、頭では、多分そうだろうなって思っていてもですね。俺の恋の炎がメラメラと燃え上がり、嫉妬で燃え尽きるところでしたよ。」
「そんな・・・。」
で、まあ、とカカシは、ぎゅっとイルカを抱き締めた。
「イルカ先生の後を追って、あの女性との関係を問い詰めて目茶苦茶にしてやりた・・・、いや強引に関係を迫り・・・じゃなくて、無理矢理にでも俺のものにするとか・・・・・・。」
ごほんごほん、とカカシは態とらしく咳払いをした。
「物騒なことを思っていたら顔に出たのか一緒にいた、あいつが『酷いことしちゃ駄目よ。』なんて言いましてね。イルカ先生みたいなタイプは追いかければ逃げていくタイプだから待つのが吉よ、ってアドバイス受けたものですから。」
「それで俺の家の前で待っていたんですか?」
「そうです。」
カカシは重々しく頷いた。
「朝まで?」
「朝まで。」
疑問が解けて気が緩んだイルカは肩の力が抜けてしまう。
「気が長いですねえ、カカシ先生。」



「あのねえ。イルカ先生。」
カカシが言い聞かせるようにイルカに言った。
「確かにイルカ先生を好きになってから気が長くなりましたよ、俺は。」
でも、それはね、と急にカカシの声が低くなり誘うような甘さを帯びる。
「好きな人のためだから。」
それを聞いたイルカの胸の鼓動が急激に早くなる。
「イルカ先生を好きだから。」



ここぞとばかりに、カカシが輝くような笑顔を見せた。
「ねえ。教えて、イルカ先生。」
イルカは未だカカシの腕に捕らわれている。
しかもカカシの笑顔に魅了されて少しも動くことが出来ない。
優しい腕に抱き締められてイルカはカカシに聞かれた。




「俺のことが好き?」





Time is money 11
Time is money 13





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