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眼鏡色の君 3



カカシにキスをされていたイルカは、いつもと違う感じのキスにカカシの胸を押してきた。
両手でカカシの胸を押しのけようとするが上手くいかない。
がっちりとカカシの手で顔を挟まれて逃れることが出来ない。
やっとキスが終わった時、イルカは息が切れていた。
はあはあ、と肩で息をしながらイルカはカカシに訊く。
「あ、あの、これ・・・。」
「なあに?」
カカシは機嫌良さそうに笑っている。
「この、キ、キスっていつもと違うような・・・。」
「そ〜お?」
「これってキス・・・なんですか?」
「キスに決まってるでしょ。」



イルカの疑問をカカシは、ばっさりと両断する。
「いつも軽めだっただけでキスにも色んな種類があります。」
「はあ。」
「俺はイルカ先生とは色んなキスをしたいんです!」
里ではない、違う環境にいる所為か、カカシは少しばかり大胆になっているようであった。
「そ、そうですか。」
なんとなくカカシに言い包められた感があるのは否めないがイルカは反論も出来ず、カカシの主張に頷いてしまう。
そもそもキスに対して特に経験もなくスキンシップの一つくらいにしか考えてなかったから、しょうがない。
「これから、どんどん、キスしていきましょう。」
カカシは推進した。
願わくばキスより、もっと色々なことを、とこれは心の中で呟くにとどめる。



「あっ。」
時計を見たイルカが慌てた声を上げた。
「もう、こんな時間、俺、行かなくちゃ。」
「行くって、どこへ。」
「お店へです。」
「お店って?」
慌しく準備するイルカの傍らでカカシは質問する。
「この街では俺は飲食店従業員なんです。」
「飲食店って、こんな時間から?」
カカシが街に着いたのは夕暮れ時。
今は、もう夜と言ってもいい時間だ。



「まあ、お酒も出すお店なので。」
イルカは先ほどカカシに顔を擦られて、露わになった顔の傷を隠している。
化粧のような、それでいて変装の類のような技術を応用しているのか、顔に何かを塗っていた。
「顔の傷は何で隠しているの?」
「普通、一般の人は顔に、こんな傷はないでしょう。」
「ふうん。」
イルカの顔の傷も含めて好きなカカシは、少し不服だ。
そのままの方が格好よくて可愛いのに、と思っていた。
「じゃあ、なんで眼鏡しているの?」
「眼鏡はカモフラージュの意味もあってですね。」
そこまで話してイルカはカカシを見た。



「カカシさん。」
「ん?」
「解っていると思いますが。」
強い口調でカカシに口止めした。
「この街で、もちろん俺は本名を名乗っていません。だから、絶対に俺の本名を家の外では呼ばないでくださいね。」
「それくらい解っていますって。」
「これ以上は任務に関わることなので話せません。」
「はーい。」
カカシは大人しく返事をした。
「じゃあ、俺は行って来ますけど。」
イルカは眼鏡をかける。
眼鏡をかけ顔の傷を隠すと雰囲気は柔らかく、よりいっそう人懐こそうに見える。
服は、やっぱり黒で闇に融けてしまいそうだった。



「くれぐれもおかしなことはしないでくださいね。」
「何もしませんて。」
訝しむイルカを安心させるようにカカシは、にっこりと笑う。
「俺が帰ってくるのは明け方になるので寝ていてください。」
それから、とイルカは物の在り処をカカシに、こまごまと教える。
そして出かけようするイルカにカカシは尋ねた。
「あ、イルカ先生が働いているお店って、何て名前?」
「どうして、そんなこと訊くんです。」
「念のため。」
眉を潜めたイルカは店の名前を短く言うと行ってしまった。



「行ってらっしゃ〜い。」
カカシはイルカを送り出すと腕を組んで考える。
お腹が空いた、イルカ先生は飲食店で働いている、つまり・・・。
イルカ先生が働いているお店に行って、ご飯を食べよう!
カカシの中では決まってしまった。
だって来るな、とは言わなかったしね。
忍者って、ばれなきゃいいわけだし。
ご飯食べないと死んじゃうし。
自分に言い訳してカカシは忍服を脱ぎ捨て普通に着替える。
これでいい。
意気揚々と外へ出て、イルカの働いている店へ行き着いた。
道すがら売っていた眼鏡を気まぐれに買ってみる。
銀色で細いフレームの伊達眼鏡だ。
イルカとお揃いだと、うきうきしながら。



そして店に入るとカカシの目に飛び込んできた光景は・・・。
酔客に絡まれるイルカで。
手を握られて苦笑しながら困ったようにしていたのだった。





眼鏡色の君 2
眼鏡色の君 4







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