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子犬の気持ち 3



朝ご飯が済むとカカシさんは「ちょっとだけいい?」と言って。
貰ってきた任務の資料を見始めた。
すごい分厚い。
難しい任務なのかな?
じゃあ、邪魔しないようにしないとね。
すごく集中して読んでいる、仕事熱心だよなあ、カカシさん。


俺は特にやることもなくて。
仕事も持って帰ってきてないし。
何しよう?

外はいい天気で暖かい。
そうだ、こんな日には布団を干そう。




「イルカ先生?」
呼びかけられるまで気づかなかった。
「何してるの?」
カカシさんの不思議そうな声。
「な、何って・・・。」
なんて答えたらいいんだろう。

だって、俺。
布団を干そうと思ってベッドまで来たんだけど。
何を思ったのか、そのまま枕と掛け布団に戯れて遊んでいたんだ。
枕を抱き締めたり叩いたり布団に潜ったり蹴飛ばしたり。
布団の柔らかさが気持ち良くて。
すごく楽しくて堪らなくて止まらなかった。
「あ、あはははー。」
俺はどう言い訳しようかと考えを巡らせる。
成人男性が布団で遊んでいるなんて、ねえ?
すごい変な奴だよね・・・。
おまけに傍にあった目覚まし時計を見ると、もう正午。
朝から何時間夢中になっていたんだよ、俺。
「えーと、あの、俺。布団を干そうと思って・・・。」
苦しい言い訳をするとカカシさんは、ふっと微笑んだ。
「そっか。じゃあ、今からでも布団を干しましょうか。」
そう言って枕と布団を俺から取り上げると干しに行ってしまった。
あー、俺がやろうと思っていたのに。
ごめんなさい、カカシさん。




昼食は俺が簡単に作った。
それを二人で食べながらカカシさんが聞いてくる。
「イルカ先生、どこかに出かける?」
せっかくの休みだから、と。
俺に気を遣っている風だ。
だって、カカシさん、任務の資料まだ読みかけだもの。
あんな分厚いのが、ちょっとやそっとで読めるわけない。
途中まで読んだところに栞が挟んである。
俺は手をぶんぶんと横に振って。
「いいですよ、出かける当てもないので。」
だから、任務の資料読んじゃってください、と付け足した。
「後で、夕飯の買出しに行くくらいですから。」
「そう?」
カカシさんはまた、ごめんねと言う。
そんなに謝らなくてもいいのに。
俺はカカシさんと一緒だったら、それだけでいいのに。
それで幸せなのに。




遠くからカカシさんの声がする。
「イルカ先生。」
カカシさんの穏やかで優しい声がする。
優しい声に自然と顔が緩んだ。
「もう少し寝る?」
買い物は行かない?
買い物と聞いて、はっと飛び起きた。
俺は眠っていたのだ。
いつから?



「昼ご飯食べて、しばらくして見たら寝ていたよ。」
そうだ、ご飯食べてから一人でごろごろ転がって遊んでいたら、いつの間にやら寝ていたのだ。
俺の体には薄い毛布が掻けてあった。
それで両手両足を広げて大の字で寝ていた俺。
腹を見せて、何て無防備な姿なんだ。
「イルカ先生疲れてるんじゃないの?」
夕飯は外で食べようか?とカカシさんは言う。
またしても気を遣わせてしまった。



俺は首を横にぶんぶんと振りながら否定する。
「ぜんっぜん、疲れていませんから。」
むしろ、カカシさんの方が疲れているはず。
俺が寝ている間も多分、ずっと資料を読んでいたのだろう。
休みなのに、ちっともゆっくりしてないじゃないか。
なのに、気を使えない俺って。
カカシさんの暖かい手が俺の頬を撫でてくる。
「いいんだって休みなんだから、ゆっくりしても。偶には昼寝もいいよね。」
フォローしてくれる。
「すみません。」
何だか申し訳なくて項垂れた。


結局、その夜は外で食べて。
ご飯はすごく美味しくて。
カカシさんと二人で、とても楽しかった。



ところで薬の効果は現れているのかな?
俺は子犬の気持ちになっているのだろうか。




子犬の気持ち 2
子犬の気持ち 4





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