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一番いい方法 2





「何で、そんなもの頼まれるんです?」
思わずカカシは、かっとなって言ってしまった。
自分のイルカに対する気持ちを知っているはずなのに。
「俺があなたのことだけを想っているのに、なぜ?」
イルカは怒るカカシを寂しげに見つめる。
弁解の言葉が出る様子がない。
「この前、好きだと告白して答えがこれですか?」




カカシの言葉が、イルカの胸に突き刺さった。
「この手紙を受け取ることはできません。」
きっぱりしたカカシの拒絶を聞くと、イルカは手紙を元にあった場所に戻してしまった。
「すみません。怒らせるつもりはなかったんです。」
そう言った後に、ぽつりぽつり、自分の気持ちを語りだした。



「カカシ先生の気持ちは本当に嬉しかった。俺のことを好きだと言ってくれて。でも俺は男だし、いいのかなって。」
イルカは視線を下の落とす。
何かを堪えるように何回も瞬きを繰り返した。
「けれど、俺の周りにはカカシ先生に好意を持っている人が大勢いて、その人たちがどんなにカカシ先生を想っているか知っていたので。」
人を好きになるという気持ちが、どんなものがよく分かるから断れなかったんです。
呟くように言うイルカ。
「カカシ先生が。」
先程、渡そうとした手紙に目を遣る。



「あれから、カカシ先生が一番幸せになる方法って何だろう、とずっと考えていました。」
あれから、とはカカシが告白してからだろう。
「そうするとカカシ先生の傍にいるのは俺じゃなくて、もっとこう純情可憐な、うら若き女性の方が相応しいのではないかと思うんです。」
イルカは表情を変えずに淡々と語る。
自分の感情を表さないのが逆に真剣さを物語っているようであった。




「俺の思い描く、カカシ先生の幸せの中には俺はいない。その方が、ずっとカカシ先生が幸せになれる気がします。」




暗に女性との結婚を示唆しているのだろうか。
どういう思いで、イルカが女性からの手紙を受け取りカカシに渡そうとしたのか。
イルカの気持ちを知って、カカシの胸に何か重い塊が落ちてきた。
ずきずきと胸が痛んで仕方がない。



「だって好きだけじゃ、どうにもならないことがある。」



カカシは自分の気持ちを独白するイルカを、目を細めて眺めた。
この人は何を言っているんだろう。
今、まさに俺のことを好きだと言っているも同じなのに。
それに気づいていない、自分の気持ちに気づいていないのだ。





一番いい方法 1
一番いい方法 3





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