お泊り 1
★捏造設定あり
★オリキャラ注意
「カカシさん、あのですね。」
イルカが躊躇いがちに言ってきた。
「今週末は俺、バイトが休みなんです。」
「えっ、ほんと!」
カカシの顔が輝いた。
何しろイルカは生活費やら何やら工面しなければいけないの苦学生、いつもバイト生活で休みも休みが中々ないのだ。
土日が休みの会社員のカカシと休みが合うことは稀だった。
「わー、じゃあ・・・。」
どこかに出かけますか?デートしましょう!というカカシが言う前にイルカが言葉を発した。
「なので週末、お泊りにいきませんか?」
そんなことを言ってきた。
「お泊り!」
とても魅力的な言葉だ。
いったい、イルカは何を計画しているのだろう?
カカシは少し、わくわくしてしまう。
「どこに行くんですか?」
ものすごい期待をこめて言うとイルカはカカシの期待を、あっさりと裏切った。
「あの、カカシさんのご実家に。」
「俺の実家・・・・・・。」
反射的にカカシの眉間に皺が寄る。
出来れは自分の実家には行きたくない。
厄介ごとが待ち受けていることが多いのだ。
イルカとのことを認めてもらった今でも警戒は怠らない。
「えー、でも。」
カカシの抗議の声はイルカの笑顔で遮られた。
「実はカカシさんのお父さんからメールが来て・・・。」
「親父からメール?」
眉間の皺は益々深くなる。
以前、カカシの実家にイルカを連れて行った時にカカシの与り知らぬところで、カカシの義理の父とイルカが携帯電話のメールアドレスを交換して、メールの遣り取りをしていたのは後になって知った。
「はい。」とイルカは素直に頷いた。
「カカシさんのお父さんからメールが来て、週末に俺が休みならカカシさんと一緒に土日、泊まりに来ないかと。」
「ふーん。」
「お母さんも会いたがっていらっしゃるとか。」
「そう。」
「あと、犬の世話も偶にはしなさいって。」
俺もカカシさんの犬たちに久しぶりに会いたいです、とイルカに強請られるとカカシに勝ち目はなかった。
「まあ、いいですけどー。」
「本当ですか?」
「うん、イルカさんがそう言うなら。」
「やった!」
ありがとうございます、とイルカは満面の笑みでカカシに抱きついてきた。
カカシもチャンスとばかりに抱きしめ返す。
「楽しみですね、とっても!」
イルカは、すごく嬉しそうにしていた。
「そうですねえ。」
カカシは、どちらかというとどうでもいいのだが・・・。
カカシの両親と犬たちに会えるのをイルカは、とても喜んでいる。
しかし・・・。
抱きついてきたイルカを、ここぞとばかりに抱きしめながらカカシは少々面白くなかった。
親父のやつめ〜。
泊まりに来るとか来ないとか、そういうことを何でイルカさんに言う訳?
カカシに言えば、拒否されるのが明白だからだろう。
そんな心の内を読まれている。
「あ、そうだ!」
イルカは思い出したように言った。
「週末、泊まりに来れるなら金曜からどうぞってメールにありました。」
「金曜・・・。」
「俺は都合がつくんですけどカカシさんは?」
「俺は・・・。」
カカシは運が悪かった。
「俺は実は明日から出張で帰りは土曜の朝なんです。」
「そうですか。」
明らかにイルカの声のトーンは下がった。
顔には出さないものの、残念がっているらしい。
しかし、すぐに気持ちを切り替えたらしく「じゃ、カカシさんの帰りを待っていますから土曜日に一緒にご実家に行きましょうね。」と言ってきた。
そんな健気で可愛いイルカにカカシは、つい言ってしまった。
「あ、だったらイルカさん、一人で金曜の夜から実家に泊まりに行きますか?俺は出張帰り、土曜に直で実家に行きますから。」
「でも。」
「いいんですよ、俺に気を遣わなくても。あ、俺の両親にも気を遣わないでください。」
カカシの両親はイルカを構いたくて仕方ないにに決まっている。
結局、イルカはカカシに提案に従うことになったのだが、カカシは少し後悔していた。
大丈夫かな、イルカさん・・・。
色々と心配してしまう。
とっても不安になったカカシであった。
お墓参り2
お泊り2
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