告白1
「どうして、俺の家から出て行ったの?」
静かな声でカカシに問われてイルカの心臓は、どきんと音を立てた。
息が止まる。
カカシはイルカの目を直視する。
「イルカさんが俺の家から出て行った理由を知りたい。」
真面目な顔でカカシは話している。
真剣にイルカが家を出て行った理由を知りたいらしかった。
「俺たち、上手く言っていると思っていた。少なくとも俺は。」
カカシに握られた手を咄嗟にイルカは自分の方に引き寄せようとしたが、カカシは放してくれなかった。
「ちょっと、色々あったけど・・・。」
一旦、言葉を切る。
「でも出て行かれるなんて思わなかった。」
声の響きは悲しく聞こえる。
「また、会えて本当に心底、嬉しかった。イルカさんが家から出て行って、どんなに俺が寂しかったか。」
カカシの話を聞いてイルカは胸が痛んだ。
自分勝手で酷いことをしたと今更のように反省した。
「・・・すみません。」
ごめんなさい、とイルカはカカシの視線に耐えられなくって下を向く。
「本当にすみません。」
声が震えた。
「謝らないで、イルカさん。」
カカシに握られた手の力が緩まり、カカシがイルカの手を撫でた。
「責めているわけじゃないし、怒っているわけじゃないから。」
イルカの手を撫でながらカカシは話す。
「俺はイルカさんが好きで、どんなことをされても、その気持ちは変わらない。・・・でもね。」
カカシの口調が、しんみりとなる。
「俺たち、違う人間だから思っていることを話さないと相手の気持ちが解らないと思うんだ。」
その言葉に思わずイルカは顔を上げた。
そこにはイルカを見つめるカカシの顔がある。
瞳はイルカを、ただただ見つめていた。
カカシの瞳にはイルカしか映っていない。
「気持ちを察したりするのにも限界があるからね。」
ふっとカカシは微笑んだ。
「もちろん、話したくないことは無理に話せとは言わないけど。でも出来るだけ一人で悩まずに俺に話してくれたらって。」
静かな声でカカシは続ける。
「ずっと、そう思っていたんだ、俺。」
「カカシさん・・・。」
イルカの目が僅かに潤んだような気がした。
堪えてた何かが切れたようにイルカは繰り返し言った。
「ごめんなさい、カカシさん。ごめんなさい。」
「いいよ、イルカさん、謝らないで。イルカさんが辛そうだと俺も辛くなるから。」
ちょっとだけ、テーブル越しにだがカカシはイルカの方に身を乗り出した。
「いつもイルカさんが笑っていると嬉しい。」
イルカさん、大好きと言うカカシにイルカは自分の気持ちを素直に言ってみることにした。
自宅
告白2
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