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幕間〜第二幕〜



「ねえねえ。」
仕事の休憩時間、紅がアスマに話しかけた。
「昨日、アンコのお店に久しぶりに行ってきたのよね。」
「ああ、あの?」
何かを思い出すようにアスマは言った。
「確か、自分の店を出すとかで会社辞めたんだよな?」
「そうよ。」
紅は頷く。
「甘味好きが生じて遂に自分で店を出したのよ。」
「でも、あれだろ?」
アスマは眉を顰めた。
「なんでか知らんが酒の肴に甘味を出す飲み屋やってんだろ。」
「飲み屋じゃなくてバーよ、こじんまりした。」
「どっちにしても、おんなじだ。」
酒の肴が甘いものだけってのはな〜、とアスマは顰め面をする。
アスマ的には酒の肴には塩辛い物の方が合うと思っていた。
「あら、でも結構、お店は流行っているらしいわよ。」
「ふーん。で?それが、どうしたんだ。」
何が言いたいのか問い質すと紅は瞳を輝かせた。
「実はね、昨日、アンコの店に行ったら新しい子がウェイターとして入っていたの。」
どうやら、そこが一番に主張したいところだったらしい。
「前の人が急に辞めて急遽、雇ったらしいんだけど、その子がとても可愛くてねえ。」
「ふーん。」
気のない返事をするアスマ。
紅は気にしない様子で話を続ける。
「黒髪の綺麗な子でね〜、とっても笑顔が素敵なの。あの笑顔で『いらっしゃいませ』なんて言われたら、すごく癒されるわ。」と大絶賛していた。
「親切で丁寧だし気配り上手で、ホント、いい子なの。」
「へええ。」
「ね、今度、アスマも行ってみない?」
紅は誘ってくる。
「そいつは、男なんだろ?」
話の様子からして十中八九、男、それも若い男性に違いないとアスマは推測した。
男に興味はない。
「あら、いいじゃない。」
さらりと紅は言う。
「女でも男でも癒しの存在は貴重よ〜。それに名前も可愛かったのよね。」
「なんてーの?」
「ええとね、確か、イ・・・なんとかとか。」
思い出せないのか紅は頭を捻っている。
「イノとか?」
アスマがイのつく名前をあげると紅は首を振る。
「違うわ、もっとインパクトのある名前よ。ちょっと変わった感じの・・・。」
紅は暫く考えていたが結局、思い出すのに至らなかった。
インパクトのある可愛い名前なのに忘れてしまったらしい。
「気になるから今日、またアンコの店に行って名前を聞いてくるわ。アスマも行く?」
「うーん、そうだなあ。」
「暇なんでしょ?」
結果、紅の付き合うことになったアスマだ。
そこへカカシが通りかかった。
相変わらず疲れた顔をしている。
「あ、カカシ。今夜、飲みに行くんだけどカカシも行かない?」
「ああ?」
紅の誘いにカカシは目つきの悪い顔になる。
「忙しいから行かない。」
素っ気無く、それだけ言うとさっさと行ってしまった。
「機嫌悪いわね〜。」
カカシを見送った紅は肩を竦める。
「しょうがねえだろ、出て行った相手が見付からなくて必死で探してるみたいだしよ。」
「そっかー、早く見付かるといいわね。」
大変そうね、と紅は気の毒そうに言ってアスマとの会話を、そこで打ち切り二人とも仕事に戻った。



カカシは一人になると溜め息が止まらなかった。
特に家に一人でいる時だ。
寂しくて堪らない。
それにイルカの身を案じて心配で堪らなくなる。
休日は自宅の電話の前でイルカから電話が掛かってこないかと、いつまでも待っていたのだった。




幕間〜第一幕〜
幕間〜第三幕〜





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