AIで楽曲を楽器やボーカルに分離する


十年後 2



カカシは妙に俺に懐いている。
今日の夕飯時も俺の隣に、ぴったりと寄り添って食べてい。
他の上忍も、それを見ても何も言わないし。
どちらかと云うと、見ない振りをしているように思う。
何でかな?
これって普通のことなのか。
俺はカカシを横目で見ながら、夕飯を口に運ぶ。
なかなか美味しい。
まあ、手前味噌だけど。
だって、これ、俺が作ったんだもん。
俺の主な役割の雑用の中に、飯の支度も含まれている。


それと、戦地の雰囲気を肌で感じて。
他の忍が疲れて帰ってきたら、美味い飯で少しでも寛げたらと思う。



今日のカカシは野営地にいない。
皆と一緒に任務に出たらしい。
年下だけど、任務に連れて行ってもらえるなんてすごいな〜。
俺はまだまだ、なんだな。
心中溜め息をついてしまったが、しょうがない。
自分にできることをやるだけだ。
そう思い、いつもの日課の水汲みに行くことに。

両手にバケツを持って、水場へと行く。
一つのバケツに水を満たし。
もう一つのバケツを水につけた所で、いつもの気配を感じた。


振り返るとカカシがいた。
でも。
少し雰囲気が怖い。
体のところどころが汚れていて、擦り傷がたくさんある。


「カカシ!」
驚いた俺は急いで近寄った。
「任務、終わったの?」
カカシは無反応だ。
「大丈夫?」
瞳を覗き込むと、カカシの目が一瞬、きらりと光ったように見えた。
見えたと思ったら、急に空が真上になる。
って、俺が地面に倒れたから空が見えるんだなあ、と暢気に考えたんだけど。
よくよく考えたら、俺はカカシに押し倒されていた。
何で?



「カカシ!どうしたの?」
カカシは強い力で痛いくらいに俺のことを抱き締めている。
俺の力では、とても振りほどけない。
気づくのが遅かったけど、いつものカカシと違う!
どうしよう、ってどうにもできない。
カカシは何か混乱しているようなので、落ち着くのを待つしかないか。
俺はとりあえず動かず、じっとしてカカシが正常に戻るのを待つことにした。

カカシは俺を抱き締め、顔を俺の肩に埋めている。
表情は分からない。


長いような短いような時間が過ぎて。
ふっと腕の力が緩められて、開放されるのかと思いきや。
両肩に圧力が感じられて、ぐっと地面に押し付けられていた。
目の前にはカカシの顔が。
俺を見下ろしている。
怖いくらいに無表情で。
暗い目だ。
何を考えているのか分からない。
これからどうなるのか、皆目検討も付かなかった。




十年後 1
十年後 3



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