食堂で 1
カカシが偶々一人で食堂で昼食を摂っていると食堂に入ってくるイルカの姿が見えた。
食堂は受付け所と同じ棟にありアカデミーにも近いし、アカデミーの職員も利用するのでイルカが来てもおかしくない。
イルカが食事をトレーに受け取りが、カカシが座っている席の方に来るのが見えた。
もしかして俺の隣に座るかな?
何となく、そう思い期待しているとイルカは礼儀正しく自分に挨拶をして窓際の席へ行ってしまった。
ちぇっとカカシは心の内で舌打ちする。
自分とイルカはそんなに親しくないけど、昼食くらい一緒に食べてもいいんじゃないの?
これといって同席者はいなさそうだし。
一人で食べるくらいなら一緒に食べればいいのにさ、つれないの。
ちらとイルカを見ると特にカカシの方を気にしている風ではない。
自分の昼食を黙々と食べていた。
なあーんだ、つまらない。
カカシは自分が残念がっているのに気づいていなかった。
イルカは一つの食べ物に凝り始めると飽きるまでそれに固執してしまう癖がある。
ラーメンなんていい例だ、ずっと嵌っている。
それは別にして、今はホットケーキに嵌まっていた。
この前、家に遊びに来たナルトに作ってやって一緒に食べたら意外に美味しく虜になってしまったのだ。
それからは自分でもしつこいと思うくらいホットケーキを食べている。
食堂にホットケーキをいうメニューが有ったのも幸いした。
今日も一人で、ゆっくりホットケーキを食べようと食堂へ行くとカカシに出くわした。
カカシはナルトの上忍師で顔見知りではあるが特に親交もない。
見ると、カカシは一人で昼食を摂っているようだ。
どうしよう、とイルカは迷った。
同席した方がいいかなあ?
でも一緒に食べると上忍としてのカカシに気を遣ってしまって消化に良くなさそうだ。
あんまり親しくもないしな。
でも無視をすると後が怖そう。
きっちりと挨拶だけしてスルーしよう。
それが一番いい方法だ。
作戦は成功し、いつものお気に入りの窓際の席に座った。
ホットケーキはいつもの通り甘くて美味しかった。
次の次の日だったか。
イルカが遅い昼食を摂りに食堂へ行くと、またもやカカシに出くわした。
カカシはまたもや一人で昼食を食べているようだ。
イルカの手にはこの前と同じくホットケーキがトレーに乗っている。
イルカはまだ、ホットケーキにまだ飽きてはいなかった。
一人でいるカカシはスルーしよう。
この前と同じ作戦で挨拶だけしよう。
好きなものくらいゆっくり食べたいし、昼休みくらいゆっくりしたいよ。
近づき過ぎず遠過ぎず。
失礼にならないようにイルカは注意深くカカシに近寄り挨拶をする。
「こんにちは、カカシ先生。」
頭を下げ通り過ぎようとした時、カカシの方から声が掛かった。
「イルカ先生、ここ、空いてますよ。」
自分の目の前の席を指している。
上忍に言われたからには座らなければならない。
断る術もなくイルカは心の中で涙した。
食堂で 2
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