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Time is money 1





イルカは教え子を通じて上忍のカカシと知り合った。
上忍に対して少しばかり恐れを抱いていたイルカはカカシと知り合ってから、その認識は違っていたのかもしれないと思うようになった。

カカシと過ごす時間は楽しくて心地よかった。
明るく気さくで優しい上忍。
イルカはカカシのことを、そう思うようになった。
そして、階級は違えど二人でいることに違和感を感じることがなくなり自分の隣にカカシがいることに慣れてしまっていた。

知り合いから友人へ。
イルカの中で、断トツにカカシは特別、大切な人となっていた。


こんなに良い人なんだから幸せになってほしい。
大切な人だから心に平安をもたらしくれる人と一緒に人生を生きていってほしい。

イルカはそう考えるようになった。




ある日、同僚と資料室へ荷物を運んでいたイルカは、アカデミーの廊下でカカシとばったりと出会った。
「イルカ先生。」
カカシがイルカを見て優しげに微笑んだ。
「お久しぶりですね。」
「あ、カカシ先生。」
イルカは、カカシの突然の登場に少しばかり慌てていた。
「どうしたんですか?こんなところで。」
「いや、ね。」
首を傾げたカカシがイルカを見つめる。
「最近、イルカ先生に会えないから、どうしているのかと思ってね。」
「どうって、俺は元気ですよ。」
イルカは元気良く答えた。
「そう?なら、いいんだけど。」
カカシに、ちらっと横目で睨まれたように感じたイルカの同僚は居た堪れなくなった。
会話を聞いているだけでも居た堪れなさと感じていたのに。
「イルカ、俺さ。」
先に行く、と言いかけた同僚に「ああ、ごめん。」と言ってイルカはカカシに聞いた。
「何か御用でしょうか?カカシ先生。」
「ええ、その。」
カカシは少し躊躇ってから言った。



「今晩、イルカ先生の都合が良かったら食事でもどうかな、と思いましてね。」
「今晩・・・。」
眉を潜めるイルカ。
「今晩、夜勤なんです。」
「そうですか。」
カカシは肩を落として明らかに、がっかりとしている。
「すみません。」と申し訳なくなったイルカは頭を下げた。
「お誘いいただいたのに行けなくて。」
「いいんですよ。」
イルカの様子を見てカカシは手を大げさなくらい振った。
「急に誘ったのは俺なんですから。」
「すみません。」
「気にしないで下さい。それより次に都合がついたら一緒に飲みにでも行きましょう。」
「はい。」
イルカが頷くとカカシは安堵したのか「じゃあ、またね。」と去って行った。



カカシが去ってから同僚が呟いた。
「俺、邪魔だったな。」
「どうして?」
イルカが不思議そうに聞くと「どうしてって・・・。」と同僚は言葉を濁す。
「イルカと畑上忍、仲がいいからさ。」
「仲がいいか・・・。」
イルカは何事か考えている様子である。
思い切ったように同僚に言った。
「俺さ。年末、経理のヘルプに入っていただろう?」
「ああ、そういえば。」
年末年始は忙しかったので皆が、あちこち色々な部署を受持ったり掛け持ちしたりしていた。



「内緒なんだけど。」
イルカが声を潜めて、他言するなよと同僚に念を押した。
「カカシ先生の給料明細見ちゃったんだ。」
「へえ。」
「具体的な金額は言えないけど俺は、それを見た時びっくりして椅子から転げ落ちた。」
「よっぽど、すごいんだな。」
「ああ、俺達、中忍とは全く違う。」
イルカは溜め息をついた。
「なんつーか、次元が違う?」
「そうか。」
同僚も溜め息をついた。
「次元が違うのか。」
溜め息交じりでイルカは続けた。
「でも、そんなにすごいのは本人が命がけの任務をしているからだろ?」
「そうだな。」
「だからさ、里にいる時くらい俺じゃなくて、もっと大切な人と時間を過ごしてほしいんだ。」



カカシ先生には、そういう時間が必要だよ、とイルカは心の中で付け加えた。





Time is money 2




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