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今年もよろしく2



正月三が日が明けて、七班での今年初の任務という日。
新年になってから子供たちと初めて顔を合わせた。
「あけましておめでとうございます!」
子供たちは声をそろえて俺に新年の挨拶をする。
サスケまでも一応、挨拶をしたのに驚きだ。
なんか良いことあったのかな。



「ん、あけましておめでとう。」
俺も挨拶を返した。
「今年も七班で頑張るか。」
七班での新年の抱負を掲げてみる。
「おー、今年も頑張るってば。」
ナルトが元気良く言えばサクラも「私も頑張ります。」とやる気を見せた。
サスケは二人の隣で腕を組んで「うんうん。」と最もらしく頷いている。



へえ、ちょっとびっくりだ。
年が明けてあった子供たちが、やけに素直だったからだ。
いつもなら、なんやかや俺に反抗的、いや反抗期なのかもしれないのだけれど今日は反論してこない。
大晦日や正月に好いことあったのかな。



そう思い、子供たちを観察してみると、全員、顔の色艶が良くなって少し、ふっくらとしたような印象を受ける。
なんていうか、太った?
そんなことを言ったら、絶対にサクラに睨まれるので俺は当たり障りのない範囲で訊いてみた。
「お前達、大晦日や正月はどうしてたの?」
そういえばイルカ先生の家にも来なかったなあ。
俺は、ずっとイルカ先生のいたんだけど。



「えーっとね。」
ナルトが嬉しそうに話し出す。
「大晦日は火影さまの家に、みーんな呼ばれて御馳走食べたってば。」
「俺も行った。」
「私も。そのまま夜中まで騒いで皆で大きな座敷に泊まらせてもらったんですよ。」
雑魚寝ですけど、とサクラが説明した。
そういえば、大晦日とか三代目は親のいない子供たちを屋敷に招いていたっけ?
俺も行ったことがあるような・・・。
イルカ先生も一昨々年くらいまでは招かれていたようけど、まあなんだ、俺と付き合うようになってからは大事な時間は俺と一緒にいてくれて、俺を優先してくれているんだっけな。
そのことを思い出し照れくさくなった俺は咳払いすることで、それを隠した。



「で、正月はどうしたの?」
続けて聞いてみると子供たちは興奮して話し出した。
「正月は初詣に行ってから、ヒナタんちで羽根つき大会にカルタ大会して、すっげえ豪華な御節料理食べたってば。ほんと、すっげーの!」
「次の日は八班のチョウジ君の家で皆で集まって餅つきしてから、お餅をたくさん食べたんです。」
「たくさん、というか大量というか・・・。食べきれないくらい餅をついたな。」
「でも、結局食べちゃったのよね〜。」
顔を見合わせて子供たちは実に楽しそうに話す。



「昨日はナルトとサスケ君が私の家に来て、甘酒作ったりして、それを飲んで・・・。」
「サクラちゃんちのお母さんの料理食べて、美味かったってば。」
俺、たくさん食っちゃった、とナルトが自分の腹を、ぽんぽんと叩いた。
「俺もたくさん食べた。美味しかったからな。」
サスケも、ぽつりと呟く。
「ナルトもサスケ君も、たっくさん食べてくれてお母さん、喜んでいたんですよ〜。男の子は違うわね〜って。」
だって山のようにあった唐揚げとか散らし寿司とか見る間になくなっちゃって、デザートに作ったプリンもケーキも全部食べてくれたんですよ、と事細かにサクラは言った。



「それから、お雑煮もお汁粉も食べて。すっごく楽しいお正月でした。」
最後にサクラがそう言って、にっこり笑うとナルトもサスケも同じとばかりに笑みを浮かべる。
「そっか。」
楽しい大晦日とお正月だったんだねえ。
よかったよかった。
俺は、ほっとする。
実は内心、どう過ごしているだろうと、ちょっぴり心配していたからだ。
本当、よかった。
けれど、と俺は子供たちから聞いた話の内容を思い出す。



君たち大晦日から正月にかけて、食べてばっかりだったのね・・・。
美味いもの、たくさん食べて、しかも高カロリーのものばっかりな訳で。
そんな生活していたら、と改めて子供たちの顔を見る。
血色がよくなって顔も、つやつやするはずだよなあ。
好きなものと美味しいものばっかり食べていたから機嫌も良いしねえ。



「ねえ、カカシ先生。」
サクラが俺を見て話しかけてきた。
「さっきから思っていたんですけど、少し顔が丸くなっていませんか?」
「え。」
「そういえば、そうだな。ま、太ったってことじゃないのか。」
サスケが俺を、チラッと見て言う。
「へええ、カカシ先生。正月、美味いもの食べ過ぎて太ったのか。」
ナルトが組んだ腕を頭後ろに回して俺を、じろじろ見た。
「え、俺、太った・・・?」
子供たちから予想外の指摘を受けて俺は、たじろぐ。



自分で顔を触ってみたが、よく分からない。
「太りましたよ、少し。」
子供たちは声を揃える。
「うーん、そうか。」
俺は大晦日、正月のイルカ先生と過ごした時間を思い出した。
二人で、どこも行かず、ずっと家にいたんだよな。
どこに行っても混んでいるし、折角の二人きりの時間だし、と思って。
だから、大晦日から正月三が日は家で、ごろごろしていた。



食料も酒も買い込んでいたので自由気ままに、食っちゃ寝て食っちゃ寝てを繰り返していたのだ。
運動もせずに、そんな生活していたら太るのは当たり前か。
でも、イルカ先生と濃密な時間が過ごせたから、全然、文句はない、寧ろ・・・。
「これはね、幸せ太りで〜す。」
子供たちに宣言した。
「俺はね、大晦日も正月も幸せすぎて仕方なかったの。その結果が、これです。」
自分の顔を指差す。



「ナルトもサクラもサスケも。」と子供たちの顔を順番に指差した。
「大晦日も正月も、すっごく楽しかったんでしょ?」
子供たちは一斉に首を縦に振る。
「だから皆の顔も、まん丸だ〜よ。」
楽しい時間を過ごしたんだから少しくらい、それが顔に出てもいいじゃない。
「そうですね。」
「そうだってば。」
「そうだな。」
納得した子供たちは俺に言う。
「今年もよろしくお願いします。」
「うん、よろしくね。」
それから、今年初の任務を始めた。



俺は、そんな子供たちを微笑ましく思い、それから無性にイルカ先生に会いたくなった。
あんなに一緒にいて二人きりの時間を過ごしたけれど、まだまだ足りない。
今年もイルカ先生を好きでいて、もっと好きになって二人の時間を大切にするぞ、と密かに心の中で、今年の自分の抱負を決めたのだった。






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