AIで楽曲を楽器やボーカルに分離する


ベリーショート



「あーあ、こんなになっちゃって。」
カカシさんが悲しそうな声を出して俺の頭を撫でた。
いや、正確には髪の毛になるかな。
さっきから同じこと何回も飽きずに繰り返している。
「だって、しょうがないじゃないですか。」
何回も言われて俺は困ってしまっていた。
「任務の都合で髪を切らなけりゃいけなかったんですから。」
そう今の俺の髪の毛は、すごく短くなっていた。
項も丸見えで頭も軽い。
耳も髪で隠れていない。
俺は自分でも頭、いや髪の毛を触ってみた。
感触はやはり短く、手櫛も必要ないほどだ。
お手入れ超簡単。
「そんなに似合いませんか?」
何となく心配になって尋ねてみた。
俺としてはシャンプーとかすぐ終わるし朝に髪を結う必要がないし何より楽だし、このままでいいかと思っていたのだがカカシさんが、そんなに言うならまた元の髪型に戻そうかな。



俺が言うと途端にカカシさんは、てれっとした顔になった。
「いや〜、この髪型も似合いますよ〜、とっても〜」
嬉しそうに、にやりとする。
なんと言うか、耳があったら垂れていると思うような顔だ。
「髪が短くなって項から耳までラインがよく見えて、なんとも秀逸な眺めですよ。」
秀逸な眺めって・・・・・・、なんだそりゃ。
気がつくと、いつもは閉じている右目が開いて写輪眼まが、ぐるぐる回っていた。
「何してるんですか、カカシさん?」
写輪眼を使うとチャクラの消費が半端ない。
そんでもって体力も消費して、ぶっ倒れてしまうのがオチだ。
カカシさんの耳を軽く引っ張ても止める気配はない。
それどころか写輪眼は、いっそう高速回転し始めた。
「これは恋人の、いつもと違う姿を残しておきたいという純粋かつピュアゆえの男心ってものですよ。」
カカシさんは訳の分からない理屈を捻り出している。
ってか、純粋もピュアも同じ意味じゃないか。
「だから心からの己の欲求に逆らうことは不可能なんです。」
人間が生きていく上での大自然の摂理ですから、と堂々と胸を張る。
だんだん、カカシさんが何を主張しているのか分からなくなってきた・・・。
も〜、しょうがない人だなあ。
俺は少し呆れて、でも、そんなカカシさんが可愛く思ってしまう。
だって要約すれば、まあ、あれだ。 ・・・口に出すには照れてしまうが、カカシさんは俺のことが好きだって言っているんだもの。
とにかく早く髪が伸びるように頑張ろう。



「あ、そうだ。」
最後にカカシさんが余計な一言を付け加えてくれた。
「髪が短いイルカ先生は、いつもより若く見えますね!」
にこりと笑ってそう言われ、俺もにこりと笑って返事をする。
「俺は、まだ若いんです!」
二十五歳は若いだろう。 だから、そう主張しておいた。




text top
top