占い
偶々、上忍控え室に用事があってきたイルカ先生に、偶々、上忍控え室で一人だった俺は「ちょっと一服したら?」とコーヒーを勧めてみた。
イルカ先生はちょっと逡巡し、俺の誘いにのった。
ラッキー!
上忍控え室に備え付けてあるコーヒーメーカーからコーヒーをカップに注ぎ、イルカ先生の好みのコーヒー、砂糖なしミルク多めを作って渡す。
「ありがとうございます。」
とにこりと笑って受け取るイルカ先生。
可愛いなあ。
俺もコーヒーを注いでイルカ先生の隣に座る。
ちなみに俺はブラック。
二人並んでコーヒーを飲む、いいなあ、この図。
「あ、これ。」
イルカ先生が傍らにある雑誌に目を留めた。
紅が置いていった占いの雑誌だ。
女は何故かこういう曖昧なものが好きなんだよなあ。
「これって、すごい当たるっていう占いの雑誌ですね。アカデミーでも女の子に流行っているんですよ。」
「ふーん。」
俺は全く興味がなかったので空返事。
「恋愛運が主にのっているんだそうですよ。」
イルカ先生は物珍しそうに雑誌をパラパラと見ている。
「あ!今月の恋愛運ですって。カカシ先生は乙女座ですよね。えーと。」
恋愛運って俺は既にイルカ先生というマイラバーを得ているので関係ない。
「恋人がいる人の恋愛運は『ささいな一言で恋人と大喧嘩。お互い意地を張り謝れないことから溝が深くなり破局へ。失恋の痛手は大きいのですが余り悲しまないようにしましょう。』だそうです。」
「ご、ごほごほごほごほっっ。」
なんてこと書いてあるんだ、コーヒーでむせたじゃないか。
「俺はどうかな〜。」
イルカ先生は俺の様子もなんのその、自分の占い欄を見ている。
「俺は『今の恋人とは近々自然消滅。特に修羅場もなく円満に別れられます。そして新しい恋人はあなたのすぐ傍に。とても優しくハンサムな人です。』」
「なななななっなんてことをっ。」
イルカ先生の恋人は俺一人だっての!
頭にきてイルカ先生から雑誌を取り上げてバリバリと引き裂いた。
少しすっきりする。
イルカ先生はコーヒーを飲み干して俺を呆れたように見た。
「カカシ先生、占いですよ、当たるわけないじゃないですか。」
「でも、当たらなくてもこんなこと書いてあるなんて許せません。」
「意外と純情なんですね。」
ふふ、と笑うとイルカ先生は立ち上がった。
「コーヒーご馳走様でした。もう行きますね。」
ちゅっと俺の頬にキスしてくれた。
俺もお返しにキスする。
ちょっと赤くなったイルカ先生は足早に控え室を出て行った。
本当に可愛いなあ。
そうだよね、こんなラブラブなんだから占いなんて当たるはずない。
俺の心は安心感に包まれた。
ところで、紅の雑誌を破ってしまった俺は後で控え室に戻ってきた紅にそれはそれは怒られた。
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