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繋がり



任務に来ていたカカシが、忍服の袖口を見て、ふっと微笑んだ。
その微笑みは優しい。



「なんでい、気持ち悪い。」
隣でタバコをふかしていたアスマは、少し眉を潜める。
「任務に来てるつーのに幸せそうな面しやがって。」
幾分、羨ましい気な口調が混じっている。



カカシとアスマは他の上忍と隊を組み、任務に来ていた。
今は休憩時間である。
「いやね。」
カカシが嬉しそうに話す。
忍服の袖口を指差した。
「ここね、綻びたからイルカ先生が繕ってくれたんだ〜。」
「へえ〜。」
アスマが見るとカカシの忍服の袖口は黒い糸で分からぬように上手に繕われていた。
そこをカカシは大事そうに撫でる。
「イルカ先生がさ、丁寧に繕ってくれてね。最初、繕った服を着るのはカッコ悪いですか?って言って遠慮していたんだけど、繕ってもらったの。」
カカシは本当に嬉しそうだ。
「ほら、俺の服って古くなる前にズタズタになることが多いから、服を繕って着るなんて発想がなくってさ。」
カカシの任務は高ランクの任務が多く、その分、戦闘も激しい。
一回の任務で忍服が駄目なるなど、しょっちゅうだ。



「だからさあ。」
カカシは、にこりとした。
その笑顔は、今、ここにはいないイルカに向けてであろう。



「ここを見てるとさあ、元気が出るし、イルカ先生といつも繋がっているんだなあって、すごく思う。」
だから、難しい任務を受けても頑張って絶対に生きて里に帰って、イルカ先生に会うんだと思うんだよね、とカカシは付け足した。



「そうか。」
話を聞いたアスマは、タバコの煙を吐き出した。
「じゃあ、俺も頑張るかな。」
「え、なんで?」
「そりゃあよ。」
アスマは、ニヤリとした。



「いい話を聞かせてもらったからなあ。」
その礼だよ、と言う。
「後は、そうだなあ、イルカをカカシに逢わせてやりてえからだな。」
「イルカ先生に俺を?」
俺をイルカ先生にじゃなくて?とカカシが不思議そうな顔をする。
「だって、お前はほっといても、意地でも里に帰るだろ?」
「そりゃ、まあね。」
カカシは頷く。



「でもよ、イルカは待ってるだけだし。何より、それ。」
繕われたカカシの袖口を指差した。
「忍服を繕ったイルカは、きっと無事にカカシが帰って来ますようにと願いを込めているはずだしな。」
「そっか。」
カカシは素直にアスマの言うことを聞いている。
何か想うことがあるらしい。



「それに、俺、イルカと飲む約束していたの思い出したしな。早く里に帰らねえと。」
それについてはカカシは、思い切り顔を顰めた。
「え〜、ちょっ〜と待ってよ。それはさあ、許可できないなあ。」
「カカシの許可はいらんだろ。」
「いや、イルカ先生に関してはいるから。俺とイルカ先生はセットだし。」
「なんだ、それ。」



呆れたようなアスマにカカシはイルカと自分の仲の良さを延々と語り出す。
目には精気が宿り、やる気も高まってきたようだ。
この分では里に帰る日は遠くない。
カカシがイルカに会える日も、もう直ぐだろう。
良かったなイルカ、とアスマは密かに呟いたのだった。



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