高さの違い
カカシ先生は俺がウエスタンブーツを履くのが好きじゃないらしい。
というか、ウエスタンブーツが嫌いみたい。
今も玄関に置いてあるウエスタンブーツを憎憎しげに睨みつけている。
「どうしてウエスタンブーツを睨むんです?」
とりあえず聞いてみた。
もしかして、ウエスタンブーツで何かトラウマでも有るのかな?
「どっかに行ってしまえと念じてるんです。」
「念じても無理だと思いますけど。」
俺は玄米茶を啜った。
これはカカシ先生がお土産に買ってきてくれた超高級茶葉だ。
すっごく美味しい。
「だって、だって。」
ウエスタンブーツを睨みつけていたカカシ先生が漸く俺を見た。
「あのブーツ、ヒールが六センチもあるんですよ!」
「・・・はあ。」
「イルカ先生があれを履いたら俺より背が高くなってしまうんですよ!」
「・・・そうですね。」
「しかも、俺より三センチ高くなる。いつもは俺の方が三センチ高いのに〜。」
「・・・だから?」
何がいけないんだろうか?
休日には俺だって忍服以外の服を着る。
その時に履いたりするだけだろう、ウエスタンブーツを。
「イルカ先生より三センチ背が高いのは俺の絶対領域なのに〜。」
なんか変なこと言ってるよ。
涙ぐんじゃってるよ、カカシ先生。
しようがないなあ〜。
カカシ先生の目に溜まった涙を、俺の服の袖口で拭いてあげると言った。
「じゃ、ウエスタンブーツはカカシ先生のいない時に履きますからね。」
にっこり、笑顔のおまけ付き。
これでいいだろう。
でも、カカシ先生は。
「そういうこと言ってるんじゃないんですよ〜。」
再び、駄々コネが始まった。
何なんだよ、もう。
俺は溜め息をつきたくなった。
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