AIで楽曲を楽器やボーカルに分離する
ハイスペック専用サーバー
39周年!BIGサンクスキャンペーン


切ない気持ち



七班との任務が終わって、家に帰るとイルカ先生が先に帰っていて夕飯の準備をしてくれていた。
「ただいま〜。」
声を掛けて家に入るが、今日はイルカ先生が出迎えてくれない。
どうしたことかと思って居間に行くと、イルカ先生が何かを楽しそうに見ていた。
なんだろう?と思って後ろから覗き込むと、ある店のお品書きだった。
その店は知っている。
昨日、上忍だけの新年度の飲み会とかやらあった店なのだ。
口実はともかく、ただ飲みたいだけの上忍が集まったと言った方が正しい。
俺も付き合いというか、半ば無理矢理強制参加させられて飲みに行ったんだよな。



「あ、お帰りなさい。カカシ先生。」
イルカ先生が振り向いて俺を見上げた。
「何を見ているんですか?」
一応、聞いてみるとイルカ先生は実に嬉しそうに言う。
「アスマ先生に貰った、お品書きです。」
「アスマに?」
「はい。昨日、カカシ先生も参加した飲み会にアスマ先生も行きましたよね?」
「ああ、いたような・・・。」
・・・気がする。
「それで、アスマ先生、酔っ払ってお店のお品書き持ってきてしまったんです。」
「へえー。」



昨日のアスマは紅の隣にいたからなあ、しこたま飲まされたんだろう。
俺は座敷の隅で密かに飲んでいて、一次会で早々に帰ってきた。
「でも、なんで、そのお品書きをイルカ先生が持っているんですか?」
そう聞くと、イルカ先生は、えへへ〜と恥ずかしそうに笑う。
「だって、こんな高い店、俺、行ったことないから、お品書きのメニュー見ているだけで楽しくて。アスマ先生、店に返してもあれだろうから、いらないっていうし。」
そこまで聞いて、俺は何だか妙に胸が痛くなってしまった。
「いや〜、こんな高いお店で飲み会やるなんて上忍て、やっぱ、すごいですね。」
イルカ先生は感心しているけど、俺は少し切なくなってきてしまう。
行けないお店のお品書き見て、喜んでいるイルカ先生って・・・。
ここで俺が奢るから、その店行きましょうか?と誘いたいけど、それって、どうなんだろう?
イルカ先生のプライドとか軽んじることになるのかな?
俺が真剣に悩み始めた時、イルカ先生が言った。



「それに今度、アスマ先生がこのお店に連れて行ってくれるって約束してくれたんです。」
「え?」
「すっごく楽しみだなあ。」 再び、イルカ先生はお品書きを見始めた。
「アスマが?」
俺じゃなくて、アスマと行くの、イルカ先生?
それを知った俺は軽く後悔してしまう。
うだうだ悩まずに、さっさと誘えばよかった。
考えてみれば、格好のデートじゃないか。
そんなことに思い至った俺は、ますます切なくなったのだった。



text top
top