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最高のプレゼント




カカシさんは意外に映画が好きらしい。
らしい、というのは本人の口から「映画が好きだ。」と聞いたことがないから。
その割には、結構、DVDのレンタル屋さんとか中古販売店とかに、まめに足を運んでいる。
俺も一緒にね。




その日も、カカシさんのお供で中古販売店へ。
そこのお店は新しく開店したてで種類も豊富にあった。
「へえ、新しいDVDも売ってるんだー。」
俺は物珍しかったので店内をキョロキョロする。
カカシさんはお目当てのものを物色中。
その間、俺は暇なので自由に色々と見て回っていた。




「あ。」
とある、DVDに目が止まる。 前に見逃して、見たかった映画がDVDになっていたのだ。
しかも中古で安くなっている。
お買い得じゃん。
こういうのを掘り出し物って言うんだよな。
嬉しくなって買うことにした。
手にとってキープする。
そして、カカシさんのところに戻った。




「カカシさーん。」
「あ、イルカ先生。どこに行ってたの?心配したじゃない。」
ちょっと、眉を顰めているカカシさん。
って、言われても。
「あの、ここ店の中で、俺、成人男性ですよ?」
言ってみたが「俺から離れてはいけません。」と念を押されてしまう。
なんだかなあ。
「じゃあ、レジ行きますけど。あれ、イルカ先生も買うの?一緒に会計しますね。」
カカシさんは、俺の持っているDVDをサッと取り上げるとレジへ行ってしまった。
こういうところはテキパキしてるよな〜と感心してしまう。
かっこいい。
妙なところで、そう思ってしまった。




夜遅い帰り道。
自然に肩を並べて寄り添う。
荷物はカカシさんが持ってくれた。
「ねえ、イルカ先生。あのさ〜、クリスマス、何か欲しいものある?」
カカシさんが聞いてくる。
「何でもいいから、教えて。」
クスッと思わず、笑いがもれた。
「どしたの、イルカ先生。」
「だって、さっき欲しいもの買ってくれたでしょう。」
「え?」
「ほら、中古のDVDですよ。」
「ええっ。」
「あれでいいです、クリスマスのプレゼント。」
「えええっっ。」
カカシさんは本気でびっくりしていた。
「だ、大丈夫ですか?」
よろめくカカシさんを気遣う。
「うそ〜、もっと、良い物あげたかったのに〜。」
「あれで、充分ですよ。次の休みに二人で見ましょうよ。」
にこっと笑い、誘いをかけると、カカシさんは渋い顔をしながらも頷いた。
「なんだか、拍子抜けです。」
「そんなもんですよ。」
だって、これからクリスマスなんて、二人の間には何十回と訪れる。
その一つ一つを楽しみにしていけばいいんじゃないかな。




あ、そうだ。
思いついたので聞いてみた。
「カカシさん、映画好きなんですよね?」
好きだと思うけど。
「いーええ。」
返ってきたのは予想外の言葉。
「え、そうなんですか?」
「はい。」
急にカカシさんはニコニコした。
「好きなのはね、イルカ先生だけですよ。」
イルカ先生以外には『好き』なんて言葉は言いません。




ドキドキドキドキ。
心臓が超スピードで動いている。
カカシさんから、すごいことを言われてしまった。
これこそ、最高のプレゼントじゃないか。




ありがとう、カカシさん。







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