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リップグロス




七班の任務の休憩時間にサクラが、あるものを嬉しそうに眺めていた。
手にとってみたり、翳して見たりしている。
すごく気に入っている模様。
「どしたの?それ。」
サクラから、聞いて聞いて〜みたいな雰囲気が漂ってくるので俺は聞いてみた。
すると案の定、待ってましたという感じで返ってくる答え。
「これ?あのね〜。」
サクラの顔がニコニコする。
「イルカ先生から貰ったのよ。」
「イルカ先生から?!」
「うん。」
綺麗でしょ?と見せてくれる、それは華やかな色をした口紅だった。




「口紅?」
彼がそんな、洒落たものを女性に贈るなんて。
呆然とする。
何で、サクラに口紅なんて意味深なものを贈るんだろう。
「違うわよ、これはリップグロス。先月、バレンタインの時にイルカ先生にチョコあげたから、そのお返しなの。」
ホワイトデーには少し早いけどって昨日貰ったのよ、と嬉しそうに報告してくる。
「それに、いのと日向とお揃いなの。」
女の子って同じもの持つの好きだもんね。
何で、お揃いなのが好きなのかは知らないが。
ところで。
イルカ先生にチョコって当然、義理チョコだと思うけど。
でもさ。
俺、貰ってないんだけど・・・。
そのことをサクラに言うと「イルカ先生にあげたのは、先生チョコよ。義理チョコなんて今時、言いません。」だって。
あ、そーなの。
「じゃあ、俺にもチョコくれてもいいんじゃないの?先生チョコってやつを。」
「カカシ先生は先生じゃなくて、上忍師だもの。」
悉く、反論され言い返せないのは、サクラが女ゆえだろうか?
それとも俺の話術が未熟なのか?
ちょっと悲しくなる。




そういえばイルカ先生は昨日から任務でいない。
おまけに、ホワイトデーが終わってからしか里に帰って来ない。
バレンタインにチョコ貰ったから、お返しを、ばっちりリサーチして用意したのに。
ホワイトデー、盛り上がりたかったなあ。
どこか遠くにいるイルカ先生を想って空を見る。
きっと彼も、どこかで空を見ているに違いない。
早く帰ってきてね、イルカ先生。




それから後で聞いたんだけど、リップグロスとやらは紅が選んで買ったものらしい。
自分のとこの日向に貰ったチョコのお返しのために、買ったんだって。
それにイルカ先生やアスマが便乗して買って貰ったというわけだ。

そうか、イルカ先生が自分で選んで買ったんじゃなかったのか・・・。
なんか安心したものの、紅やアスマは自分とこの日向やいのに先生チョコとやらを貰ってたんだ、と少々複雑な気持ちになったのは言うまでもない。







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