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覚えてないよ




カカシとイルカは一応、食事を交代交代で作っていた。
一応というのは、任務や残業で食事を作る番が多々入れ違うためである。




今日はカカシが食事を作る番だった。
「イルカ先生、今日は何が食べたいですか?」
リクエストを聞いてみる。
するとイルカはにこにこして答えた。
「この前、カカシさんが作ってくれたものが食べたいです。」
「この前?」
「はい。」
イルカは頷いて「一昨日、カカシさんが深夜、酔っ払って帰ってきた時に夜食にって作ってくれたものですよ。」と教えてくれたが。
「・・・一昨日。」
一昨日は確かに飲み会があって、久しぶりに盛大に酔っ払ってしまった。
イルカとは別行動でカカシだけ参加した飲み会だ。
全然覚えてないけど何を作ったんだろう?
内心の動揺を隠してカカシは努めて冷静を装い聞いてみた。
「美味しかったですか?」
「すごく。」
イルカは嬉しそうに説明してくれる。
「赤くて丸くてフワフワしていて柔らかくて、とても美味しかったです。」
もう一度食べたいです、なんて言われるが。
でも、全く分からない。
カカシは見えないところで冷や汗が出始めた。
俺、何を作ったんだよ。
酔っ払った時に料理なんて無謀じゃないか?
そんなの食べてイルカ先生、大丈夫だったのかな?
イルカを見ると、すこぶる元気そうで安心する。




「もう一度、食べたいなあ。」
イルカが期待をこめた目で見てくるので、是非とも期待には応えたい。
だけど、覚えてないんだよね・・・。
困ったなあ。
正直に話したら作らなくてもいいと言ってくれるだろうが、それと共に残念そうな顔もするだろう。
イルカに、そんな顔はさせたくない。
うーん、本当に困ったなあ。
いつまでも悩み続けるカカシであった。







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