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そんな二人



イルカ先生とシリトリしてみた。
まずはオレから。
「好き!」
「キライ」
「愛しい!」
「イケスカナイ」
「好い人!」
好い人とはイルカ先生のことだ。
「トゲトゲシイ」
・・・なんで、そんな言葉ばっかり。
ここで、俺は結構めげた。
でも、頑張って続けてみる。



「イルカ!」
イルカ先生の名を言うとイルカ先生が、ほんのり赤くなった。
照れている。
かわいい〜。
いつもイルカ先生って呼んでいるから、イルカだけは新鮮だ。
もっと呼んでみたい。
普段の生活で呼んでみるかな〜。
どんな反応するか楽しみだ。
で、次は『カ』だ。
「カ・・・」
イルカ先生は考えている。
目の前に『カ』のつく名前の人がいるというのに。
「カイガイシイ」
全く違う言葉を言われた・・・。



く〜っ。
こうなったら絶対に俺の名前を言わせてみせる!
決意した俺は猛攻撃をかけた。
「イカ」
「カイケイ」
「インカ」
「カイサイ」
「イッカ」
「カイタイ」
俺の知識を総動員、イルカ先生はアカデミーの教師なので語彙が豊富。
長い戦いは続き、ようやく終結の時を迎えた。
「カカシ・・・」
イルカ先生が、かなり悔しそうに俺の名を口にする。
ふっふっふっ。
俺は勝った!
やったーっ。
「俺の勝ちですね、イルカ先生」
「くっ・・・」
イルカ先生が唇を噛む。
「じゃー、俺が勝ちってことで賞品貰いますね」
そう勝者には賞品が付き物だ。



「俺にキスしてください、イルカ先生から」
「え」
「だって、俺が勝ったもん」
そう言うとイルカ先生は渋々と頷いた。
頷いたイルカ先生は、そっと目を閉じる。
そして俺の唇に自分の唇を押し付けた、軽く。
ちゅっ、て。
実は俺はイルカ先生とキスするとき、ずっと目を開けている。
イルカ先生に気づかれないように。
だって、キスするときのイルカ先生って、すっごいあれだ。
壮絶にあれだ。
めちゃくちゃ、あれだ。
あれなので、ついついキスするときのイルカ先生を見て目に焼き付けてしまう。
もちろん、他の人間には絶対に見せたくない。
俺だけのイルカ先生だ。



キスが終わるとイルカ先生が静かに目を開けた。
目を開けて一番最初に目に映すのはオレ。
なんかいいよね、そういうの。
キスが終わるとイルカ先生が、はっとしたように言った。
「シリトリって『ん』がついたら負けですよね?」
「そうだったけ」
忘れていた、そんなこと。
オレの名前を呼ばせることに夢中になり過ぎてしまった。
まあ、オレはいいんだけど。
「ずるい!」
イルカ先生が詰め寄ってきたので、そこはそれ。
腕に抱きしめて、今度はオレからキスをして。
真の勝敗は、うやむやにして誤魔化した。





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