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麦茶




その時、たまたま、受付けは暇で。
いるのは、俺と五代目とカカシさんだった。
他の受付け要員は休憩中。
五代目は欠伸をして俺に「麦茶をくれ。」と言った。
冷蔵庫に入ってる冷たいやつだよ、と注文をつけて。
俺は返事をしながら、受付けに備えてある簡易冷蔵庫から麦茶を出して五代目に持ってった。
「悪いね、イルカ。」
五代目が受け取る時、俺はそっと五代目に気になっていることを言ってみた。
「五代目。カカシさん、最近、受付けにいること多いですよね。」
「ん?そうか?」と五代目は今、気づいたような感じ。
「そうですよ。ここ最近、任務に行く前も、報告書の提出後もずっと受付けにいるじゃないですか。」
受付け所にあるソファーに座っているカカシさんをちらと見る。
「きっと、悩みがあるんですよ。それで、五代目に聞いてもらいたくて・・・。」
毎日、受付けに来てるんです、と言ったのに。
五代目に「ふふん。」と軽く往なされた。
「んなわけ、あるかい。」
五代目が麦茶を飲み干したグラスを俺に返してきた。
「私が悩みを聞いたら、きっと、カカシはこう言うさ。悩みなんてありません、てな。」
「はあ。」
俺は負に落ちない。
「気になるなら、カカシにも冷たい麦茶を持っていったらどうだい?」
ああ、なるほど、そうしよう。
五代目に言われたとおりに俺は新しいグラスに麦茶を入れてカカシさんに持っていった。
「カカシさん、よかったら麦茶でも、いかがですか?」
いつもお疲れ様です、と言葉も添えて。
「ええっ?」
カカシさんが驚いたように俺を見た。
「麦茶でも?って俺に言ったんですか?」
「はい。」
カカシさんの様子に、ちょっと慄きながら麦茶を渡すとカカシさんは感極まったようだ。
そして、一言。
「やっと、話しかけてもらった。イルカ先生の方から。」
・・・話しかけてほしかったのか。
だから、毎日受付けに来てはじっと俺の方を見ていたのか。
なら、早く言えばよかったのに。
カカシさんて、シャイなんだなあ。
俺がそう思ってると、溜め息交じりの五代目の声が聞こえた。
「カカシ、良かったな。」
五代目も知っていたのか、早く言ってくれればいいのに。
と、思ったのだが、後で何気なく周りに聞いたら知らないのは俺だけだったらしい。
ちょっと落ち込んだ。
でもさ、そういや、話しかけてほしかった理由って何だったんだろうか?
皆知ってるみたいだから聞こうと思ったけど。
でも、また、知らないのか言われたら悔しいので。
まあ、そのうち分かるさということで保留にしている。
それに今はカカシさんと一緒に帰る仲なので、多分理由は本人から聞けるに違いない。
いつになるか分からないけど。






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