好物
昔からの癖がある。
口寂しくなると、冷蔵庫の製氷機から氷を出して食べるのだ。
ガリガリガリガリ。
冷たくて噛み砕くと、シャリシャリして口当たりがいい。
おまけに所詮水だし、カロリーゼロだから安心して食べられる。
ある日、氷を食べようとしたらカカシさんに止められた。
「氷は食べ物じゃありません。」
「え?」
そうなの?
食べれるけど?
「だいたいですね、この冬の雪降る日に、いくら部屋が暖かいからといって氷を食べる人がどこにいますか。」
ここにいます、と言いそうになって慌てて口を噤む。
だって、カカシさんの怖い顔。
「でも・・・。」
好きなんだけどな〜。
氷を食べると口の中がさっぱりするし。
上目遣いでカカシさんを見ると困ったように眉根を寄せている。
「そんな目したって、ダーメ。」
う・・・。
「ほらほら、美味しい紅茶でも入れますから、それでも飲んで。ね?」
カカシさんは優しく誘う。
何だか言い包められているような・・・。
「ブランデーもたっぷり入れてあげますから。」
「ほんとに?」
ブランデー入りの紅茶好きなんだよね。
言い包められているけど。
ま、いっか。
カカシさんが差し出す暖かい手に俺は飛びついた。
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