AIで楽曲を楽器やボーカルに分離する


ジュースと缶コーヒー




上忍控え室でお気に入りの本を読みながら俺は待機している。
そんな俺の前に紅が立った。
手に何か持っている。
「あげるわ。」
ポイッと寄越すから、反射的に受け取ると紙パックのジュース。
「何よ?」
「箱買いして飲みきれなかったのよ。」
「飲みきれないほど買うなよ。」
「最初は美味しかったんだけどね、飽きちゃって。」
「ふーん。」
ま、いいか。
後で飲もう。
そう思い、腰のポーチにジュースを入れた。



控え室を出て廊下を歩いていると偶々なんだけど、イルカ先生に会った。
「こんにちは〜。イルカ先生。」
家の外で会うなんてツイテるなあ。
家の中では、いつも会ってるけど一歩外に出るとなかなか会えないんだな、これが。
「どこに行くの?」
「あ、カカシ先生。これから休憩なんでジュースでも買いに行こうかと。」
「じゃ、俺も。」
俺は嬉々としてイルカ先生に付いていった。



販売機の前でイルカ先生は俺の方を見る。
「カカシ先生も何か飲みますか?」
「うーん。今はいいです。」
喉は渇いてないけど、イルカ先生が買ったのを一口欲しいなあ。
飲んだ後に一口ね。
イルカ先生は缶コーヒーを買うと販売機の横の長い椅子に腰掛けた。
俺はその横に座る。
缶コーヒーの蓋が開けられて、茶色の液体がイルカ先生の口に入るのを見る。
あの茶色の液体はイルカ先生の体内に。
・・・こんなんでドキドキする俺って変かなあ。
「あ、そだ。」
そういえば、紅に貰ったジュースがあったけ?
今、飲んじゃおうかな。
ポーチからジュースを取り出してストローを挿して一口飲む。
甘いじゃん。
甘さに眉を顰めていると
「あ、グリーンマンゴーのジュースだ。」
イルカ先生が俺のジュースを見て言ってきた。
「それって新発売のやつですよね?」
好奇心で目がキラキラしている。
そういや、この人新発売とか大好きなんだっけ。
試しに言ってみた。
「一口、飲みます?」
付き合っているのに、外では余り馴れ合わないイルカ先生。
飲むかな?
「いいんですか?」
俺の杞憂もなんのその。
イルカ先生は俺からジュースを受け取ると一口飲んで歓声をあげた。
「おいしい!甘いけど、飲みやすいですね。」
喜んでゴクゴク飲んでいる。
そんなに美味しいんだ〜。
紅から、貰っておいて良かったなあ。
「あ。」
「どしたの?」
「全部、飲んでしまいました。」
イルカ先生は罰が悪そうに俺を見る。
「ごめんなさい。喉が渇いていたし、あんまり美味しかったから。」
「いいんですよ〜、喜んでもらえたら。」
本当にそう思ったので言ってみると、イルカ先生は、そっと辺りを見回してから自分の缶コーヒーを差し出してきた。
「あの、一口飲んでしまいましたが良かったら・・・。」
「いいの?」
「はい。」
ラッキーだな〜。
労せずして目的達成だ。



今日は外でイルカ先生に会えたし一緒に休憩できてツイテルな。
その日の俺は一日中、にこにこ顔で。
紅に不気味がられたのだった。







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