冬
「洗濯物、乾かないなあ。」
イルカは吹雪いている外を見て呟いた。
冬場は洗濯物が乾きにくい。
そして、干す場所も部屋の中に限られる。
部屋に洗濯物が干されると、狭い部屋は更に狭く感じられた。
イルカの溜め息交じりの言葉を聞き、カカシが言った。
「俺んち、乾燥機ありますよ。」
それは悪魔の囁きでもある。
「この間、買ったんです。最新式ですよ〜。」
暗にカカシの家に来いと言っているのだ。
「二、三時間で乾くんです。洗濯物がホカホカになりますよ〜。」
イルカ先生だったら、冬の間中、俺の家にいてもいいのになあ〜と更に追い討ちをかける。
イルカは暫し考えた。
洗濯物が乾くのはありがたい、そしてカカシ先生の家だったら電気代は、カカシ先生が払ってくれたりするのかな。
だって、乾燥機って電気代がかかるって言うし、カカシ先生が電気代払ってくれるなら行っちゃおうかなーとか思い、カカシを横目で伺うとニッコリとされる。
まるでイルカの気持ちなんてお見通しのように。
そして、とどめの一言。
「電気代は、もちろん、俺が払います。」
こうして冬の間中、イルカはカカシの家で厄介になることになった。
カカシはウキウキする。
雪が降っている間はイルカ先生を独り占め。
やったね。
今年は春が遅く来ますように、と密かに願うカカシであった。
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