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超酔っ払い



イルカ先生が帰ってこない。
俺はイライラとしていた。
イライラマックスだ。
時計の針は、とっくに零時を過ぎている。 イルカ先生は、今日は久しぶりに里に戻ってきたという昔馴染みの連中と飲みに行ってしまっていた。
多分おそらく久しぶりすぎて盛り上がって中々、帰ってこれないと思うのだけど・・・。
こんなことなら、無理矢理にでも俺もくっ付いていけばよかったな〜と、すごく後悔してしまう。
くっ付いていくというのは、勿論、イルカ先生にばれないように後を付けていき物陰からイルカ先生をじーっと、あたたか〜く見守るというものだけど。
その時、玄関に、ふっと人の気配がした。
イルカ先生だ!
玄関にすっ飛んでいくと俺は、さっとドアを開けた。
「イルカ先生!」
そこには・・・。
ふらふらと千鳥足のイルカ先生がいた。
立っているのも覚束ない。
盛大に酔っ払っている。
・・・・・・どうやって帰ってきたんだろ。
「か、か、し、さあ〜ん。」
靴も脱がずに俺に抱きついてきた。
「だ〜い〜す〜き〜。」
なんて嬉しいことを言ってくれて、にこにことご機嫌な様子だ。
「そ、そう?」
そんなイルカ先生に俺はどきどき。
どきどきどきどき、やばい止まらん。
ふらふらのイルカ先生を支えながら、なんとか靴を脱がすと、そのまま居間へ連行した。
「イルカ先生、水、飲みます・・・か・・・。」
明るいところでイルカ先生の姿を見た俺の言葉は止まった。
「な・・・・・・。」
イルカ先生は、すごい格好をしていた。
「なんて格好してるんですか!素肌にベストだけなんて!」



上半身裸のイルカ先生は、その上にベストを羽織っていただけだ。
髪も解けて額宛もしていない。
なんてワイルド、いや、すっごく色っぽいじゃなくて、あのその、ええっと。
俺が狼狽していると「あ〜、大丈夫で〜す。」とイルカ先生は手に持っていた、髪紐と額宛と忍服の黒い上の服を、ぶんぶんと振って見せた。
「忘れずに持って帰ってきました〜。」
「いや、そういうことじゃなくてですね。」
俺が聞きたいのは、そんな格好になった経緯なんだけど。
酔っ払っているイルカ先生に今聞いても、まともな返事は返って来ない。
でも、でもさ!
気になるよ、俺は!
誰と、どこで飲んで何をどうして、上半身裸になったのか!
とにかく少しでも酔いを醒まさせて、聞きださないと落ち着かない。
台所に行って、冷たい水を持って帰ってくるとイルカ先生の姿は居間になかった。
「あれ?イルカ先生?」
気配を探ると寝室の方にあった。
「イルカ先生、だいじょぶ?」
イルカ先生はベッドの上で忍服の下も脱いじゃって、パンツ一丁になっていた。
普段は、ちゃんとパジャマを着て寝る人なのに。
今日は相当に酔っ払っているらしい。
いったい、どうしちゃったんだ、今日のイルカ先生は。



「あ、カカシさ〜ん。」
ふと目を開けたイルカ先生が再び、俺に抱きついてきた。
「一緒に寝ましょう〜。」
またまた嬉しいことを言ってくれた。
普段は全然、こういうことを言ってくれないのに。
酔っ払っているイルカ先生も悪くないかもねえ。
・・・だけど酔っ払いだしな〜。
俺は宥めるようにイルカ先生の剥き出しの背を撫でた。
「今日ですね〜。」
イルカ先生が舌足らずな口調で話し出した。
「うんうん、どうしたの?」
「飲みに行ったら、たくさん飲んじゃってですね〜。」
「そうだねえ、たくさん飲んだみたいだねえ。」
「それでですね〜。彼女や彼氏がいるって話になってですねえ。」
「へええ、それで?」
ちょっと興味が沸く話だ。
「お互いにキスマークがあるって自慢し始めて、俺にも見せろって言われて〜。」
なんか話が見えてきたような気がする。
「服を脱いで見せたんですけど、なかったんですよね〜。」
キスマーク、とイルカ先生は、ちょっぴり残念そう。



えーと、あれだ、そういうことはね、人に言うものでも見せるものでもないしってことで。
「まあ、いいじゃないですか。」と俺は慰めた。
「そうですね〜。」
イルカ先生は、にこりと笑って、ぎゅっと俺の首にかじりついてきた。
「だから俺がつけてあげますね〜。」
ちゅっと俺の首に吸い付いてきて、かわいいキスマークをつけてくれた。
「ほら、付きましたよ〜。」
イルカ先生は嬉しそうに笑って俺に付けたキスマークを愛しそうに撫でると、そのままベッドに倒れこんで眠ってしまった。
「・・・イルカ先生ってば大胆な・・・。」
寝ているイルカ先生に布団を掛けて、急いで洗面所の鏡で見ると本当にキスマークが付いていた。
赤く痕になっている。
嬉し恥ずかしのイルカ先生からのキスマーク、初めてじゃなかろうか。
「ふふふふふふ。」
キスマークを撫でていると笑いが込み上げてきた。
「ふふふふふ、すっげー嬉しい〜〜〜。」
夜中に一人で、盛り上がってしまった俺だった。



次の日、休みだったイルカ先生は当然、二日酔いで自分が酔っ払ってしたことを全く覚えていなかった。
そういうこともあろうかと、ちゃあんと写輪眼で記録しておいたので、それをイルカ先生に言ったら照れちゃって一日、布団から出てこなかった。
可愛い人だよねえ、ほんと。
余談だけど、あの夜、イルカ先生と酒を飲んだ人間には今後、飲み会で服を脱がないように脱がさないようにと、しっかりと釘を差しておいた。




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