アイスクリームデート
任務が休みの日、イルカ先生に会った。
私はブラブラしながらウィンドーショッピング。
本当はいのと行くはずだったけど、いのはあいにく風邪ひいちゃったの。
一人で暇だったし、久しぶりにイルカ先生に会えて嬉しかった。
「こんにちは、イルカ先生。」
挨拶するとイルカ先生は初めて私に気づいた風だった。
「ん?サクラ!久しぶりだな、元気だったか?」
途端にニコニコして頭を撫でてくれる。
イルカ先生に頭を撫でられると何でか安心するのよねー。
気分がほんわか。
「はい、元気です。イルカ先生、今日はどうしたの?」
今は昼に近い時間帯なのに、イルカ先生は私服で髪型も違う。
仕事はどうしたのかしら、任務中?
「あー、今日は代休なんだよ。さぼってるんじゃないぞ。」
「そうなんだー。」
イルカ先生は私から見ても働きすぎだもんね。
たまには休んでリフレッシュしなきゃね。
「サクラは?一人かい?」
「はい、今日は一人なんです。」
「そうなんだ。」
イルカ先生が考え込むこと暫し。
「なあ、サクラ。だったら、付き合ってほしいところがあるんだが・・・。」
イルカ先生が言った付き合ってほしい場所を聞き私は大喜びでOKした。
「さ〜あ〜く〜う〜ら〜あ〜。」
次の日。
任務の待ち合わせ時間に正確に来たカカシ先生は朝からおどろおどろしかった。
うっとおしい。
「何ですか?カカシ先生、朝からうっとおしいですよ。」
はっきり言ってやる。
鬱陶しいじゃなくて『うっとおしい』だ。
するとカカシ先生は急にしゅんとなった。
大人なのに気分の浮き沈みが激しいのね・・・。
「あのさー。」
「はい?」
「サクラはさー。」
「はい?」
「昨日さー。」
「・・・はい?」
語尾をのばすな!
カカシ先生には悪いがだんだんとイライラしてきた。
「はっきり言ってくださいよ、カカシ先生。」
「・・・うん、あのね。昨日ね、サクラはね・・・。」
いったい、何が聞きたいんだろう?
昨日のことを聞きたいみたいだけど。
「昨日なら一人で買い物行ったら、イルカ先生に偶然会って、一緒にアイスクリーム屋さんに行ってジェラード食べましたけど。」
「やっぱりそうなんだ〜〜。」
カカシ先生が膝を抱えて蹲る。
「俺とはデートなんてしてくれないのに。いっつも誘ってるのに断るのに一度も休みの日に二人だけで出かけるなんてしてくれないのに。偶々偶然偶発的に会ったサクラとアイスクリームデートするなんて〜。」
・・・アイスクリームデート。
何だ、そりゃ。
でも、カカシ先生がうっとおしい理由が分かった。
イルカ先生と私が二人きりでアイス屋さんに行ったのが気に入らないらしい。
要するに嫉妬ね。
昨日「女の子だらけのお店に行くのが照れくさいから一緒に行ってくれないか?」とイルカ先生に誘われた。
前から一度食べてみたかったけど、なかなかその機会がなかったんだって。
そして私はそのお相伴に預かりアイスを奢ってもらっただけ。
何で、そんなことがカカシ先生に昨日の今日で耳に入ったのかなあ。
周りには知り合いが誰もいなかったけど。
まあ、忍びの里だからね、誰かかしら見てるか。
さめざめと泣く、うっとおしい大人を横目で見ながら、私はそう思った。
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